ハツジョウ禁止!
「……ちっ」
当たりを引いたのはカービィだった。
「では、お願いします」
「分かってるよ」
リンクに箱を渡した代わりに小瓶を受け取って、カービィは扉の前へ。
身の危険性など微塵も感じていないらしく、迷う間もなくドアノブを捻り、入室。
「で、どれが当た……はずれやったん?」
ドンキーが手にした紙は真っ白である。
「えーと……」
そこでリンクは穴に手を突っ込むと、カービィが戻した紙を取り出し、広げて。
「……なんやこれ」
「ぷぎゃー、ですか」
――本当に引かなくてよかった。
自分としては、ランクの低い段階で引けてよかったと思う。ま、相手はネロだし。
「おっじゃまー」
室内は真っ暗だった。
窓もカーテンも閉め切り、肝心のネロはというと。……布団にくるまっている。