ハツジョウ禁止!
これは、記念すべき第一回戦である。
「何が記念やねん」
ドンキーは空を睨み付けて。
「まずはここですね」
リンクは腕を組んで扉を見つめる。
彼らがやって来たのはネロを隔離している部屋だった。いくら血の繋がった兄妹といえど危険なので、シフォンとローナは別室でそれぞれ隔離されているらしいが。
「おい。俺様を巻き込むな」
「ルーティはお前のパートナーだろ」
「こいつは別だ」
ウルフは扉を親指でさして。
「それでも、な?」
仲間なんだから、と言うとでも思えば。
「面白そうじゃないか」
「……は?」
フォックスはにこりと笑って。
「えぐいこと言うなや」
「はいはい。では、カービィ」
「うーい」
カービィはちょうど手が入る程度の箱を用意していた。はい、と差し出して。
「……不正はないだろうな」
「狼でも怖いことってあるんだ?」
「言ってろ」
ウルフは穴に手を突っ込んだ。……