ハツジョウ禁止!
「その抑制剤ってのは」
「心配ご無用!」
現れたのはマリオである。
何故か白衣を羽織った彼の手には、カプセルを詰めた小瓶が握られている。
「俺が作った!」
「ふん。話が早いじゃねえか」
「褒めるな褒めるな」
マリオは誇らしげに笑って。
「で、誰が呑ませるんだ?」
――沈黙が訪れる。
「任せとき! 俺が」
「残念だけど女の子の方はピーチ達に任せたよ。異性の方が危険性も高まるから」
不意討ちで現れたドンキーも、レッドにばっさり切り捨てられ、肩を落とした。
「座薬じゃありませんよ」
「そんくらい知っとるわ! この変態!」
「言ってる場合ですか」
リンクは溜め息を吐き出して。
「まるで“ネズミの相談”ですね」
「なんやそれ」
「天敵の猫に鈴を付けようってお話です」
――誰が残りの奴らに薬を呑ませるのか。
「だったらさぁ」
そこへカービィがひょっこり現れて。
「くじ引きで決めちゃおうよ」