ハツジョウ禁止!
「……うっわ」
ドンキーは思わずそんな声を洩らした。
既にその扉から瘴気というか、禍々しいオーラが溢れ出している。言うまでもないだろう、ここはリオンを隔離している部屋。
「なんかこう、難易度がいきなりイージーからアンノウンに上がった気分やわ」
「突然のクライマックスですね」
リンクは扉を見つめて。
「ね、攻略するなら後回しにしない?」
「とか言って、ルーティに手を出そうったってそうはいかないからな。カービィ」
フォックスはカービィをひと睨み。
「ちえー」
「いいからさっさと済ませろ」
ここまではずれを引いていないウルフ。
リンクはつまらなそうに頬を膨らませているカービィの服をくい、と引いた。
「……、」
意思疎通。視線を交わすだけでその作戦は難無く伝わった。自分たちだって空気の読めないおバカさんではないのだ。
――少し可哀想ですが、ここは読者様の為にも犠牲になってもらうとしますか。