大きくなったら
「あれってピンチなんじゃね……?」
その時、こっそり様子を伺いに来ていた子供組率いるディディーは、フォックスに詰め寄られるルーティを遠目に呟いて。
「どっどーすんだよ。助ける?」
「兄ちゃん達まで敵じゃあなー……」
不安げにいい案を求めるトゥーンに、ディディーはやれやれと溜め息。
「……ね、ピチカ」
リュカはふと口を開いて。
「お兄さんに電話してみたらどうかな」
「えっ? でも仕事中だし……」
「ピチカなら出ると思う」
シスコンだし。
「……でも、何て電話しよう」
「それはまあ、お兄さんの後学の為にも」
リュカはピチカに耳打ち。ネス、トゥーン、ディディーもしっかり聞き耳を立てていたが、リュカの提案に身を引いて。
「おま……、たまに容赦ないよな」