大きくなったら
「……なぁるほど」
まさか、真っ先に事情を話す相手が子供組だったとは。ルーティは苦笑を浮かべて。
「にぃにってば、日に日に悪役っぽくなってるよね。迷惑ばっかしかけて……」
ピチカは溜め息を吐き出す。
「で、どうすんだ?」
「何だっけ。父親に間違われて……フォックス達も聞く耳持たず、なんだろ?」
口々に話すトゥーンとディディー。
「ずっとここにいるわけにもいかないし」
「僕達じゃ信じてもらえないよ……」
確かに、ネスとリュカの言う通りである。
頼りにするつもりはなかったが、こんな非現実的な話に耳を傾けてくれただけでもよしとしよう。味方はいないよりマシだ。
「と、とにかく。僕は頑張って逃げ」
「見ぃつけた」
不意にバトルルームの扉が開いて。