マスターに御用心!
「そもそも!」
スピカは勢いよく指差して。
「リオンを除いた全員、マスターボールの使用用途なんか皆無だろーがっ!」
「えっ」
ネロが小さく声を洩らしたが、慌てて顔を背けたのでセーフ。しかし、ルーティにしてみれば確かにスピカの言う通り。
「ウルフは……使う?」
「あ? いるかよ、んなモン。ったく、一匹でも手間取ってるってーのに……」
「へっ?」
「俺も使わないなぁ……」
レッドも腕を組んで。
「私はもちろん、ユウに」
「だって、別にポケモンしか捕まえられないとか、決まってないっしょ」
「ああっ……さ、遮るなんて卑怯な……」
「確かにその通りですね」
口々に話すリオンとカービィに、頷いて賛同するリンク。……ん? それって。
「俺らが欲しいんやったら……」
「ポケモンに頼る必要性はありませんね」
ドンキーとリンクは、にやり。