マスターに御用心!
「朝起きたら付けられてたんだよねー」
そう言うローナは特に気にしてないらしく、いつも通りへらへら笑って。
「その技術を世界征服に回した方が」
「突っ込むな」
にこやかに正論を口にするシフォンを横目に、何処か呆れ気味にユウが突っ込む。
「いやに冷静ね」
「言わせるな。慣れただけだ」
それはそれで少し悲しい。
「ルールの説明をするよー!」
「誰かこの状況に突っ込んでくれ」
「諦めろ」
ユウにすかさず返され、肩を落とすネロ。
「まず、逃げられません!」
やっぱりな。
「この中庭全体に細工をした。首輪を付けたお前達は、トレーナーの指示でしか攻撃や防御を行うことが出来ない」
ルーティは振り返る。彼に指示を出すトレーナー、というのはウルフのことなのだ。
「もちろん、そのポケモンが覚えられる技でなければ攻撃も防御も無いが」
人型、というだけでルールは従来のポケモンバトルと同じだ。問題は他にある。