マスターに御用心!
エックス邸、中庭。
心地よい陽気になってきたこの季節、本日晴天。何かが始まろうとしていた――
「来たれ、戦士共!」
クレイジーは左手の拳を振り上げて。
「真の王者は誰だ?」
マスターもクレイジーの後に続く。
「刺激たっぷり、ドッキドキ!」
「ポケモンバトル大会、いよいよ開さ」
「誰得だよ!」
盛り上がる双子に突っ込みを入れたのはネロである。殺気立つ彼の首には何故か首輪のようなものが。クレイジーは笑って、
「……神得?」
「左腕を失う覚悟は出来てんだろうな」
「まあまあ」
「落ち着けるかっ!」
宥めるルーティを振り返り、ネロは構わず声を荒げて。……それもそのはず。
彼ら、X部隊所属のポケモン組は何故か知らない内にマスター特製の首輪を付けられ、中庭に集合させられていたのだから。
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