可愛いは正義!?
恥ずかしながら身長が百六十にも満たない二人にとって、一番上の棚に並べられた本を取れというのは難題だった。
椅子を使ってもいいが、そんなものに頼ってたまるかとスピカは爪先立ちになり、手を伸ばして。対戦相手がああして頑張っているのだ、此方も使うわけにはいかない。
「っ、ん……」
ルーティも負けじと手を伸ばすが、届かない。こうなったら、と少し情けないがその場でぴょんぴょんと跳ねてみる。
「気付いとらんなぁ」
「ふ、ふん。好都合だ」
二人の視線はしっかり、ルーティとスピカの……スカートへと向けられていた。
背伸びをすればくいと裾が上に持ち上がり、跳ねればそれだけゆらゆらと揺れて。
「あー……焦れったいなあ」
必死な彼らには申し訳ないが、あれで下着がちらちらと見えているのである。
にやつくドンキーに対し、耐え兼ねたクッパは赤くなった顔を背けながら。
「もっもうよいわ。戻れ。判定をする」