可愛いは正義!?
「うーむ……」
どちらも可愛いのだから迷う。
この際、どうしてそんな話になっているのかは差し置いて、クッパは腕を組み目の前の二人をじっと見下ろして。
「……我が輩は主人に当たるわけだな?」
「そっそれはまあ」
「確かにそうだが、変な真似したらっ」
スピカが釘を刺そうとしたが刹那、クッパはとある本棚を指差して。二人が釣られて視線を送ると、クッパは足を組みつつ。
「あの一番上の棚に並べられた本、どれでもいいから取って我が輩に渡せ」
ルーティとスピカは顔を見合わせる。
思いの外、恥ずかしくも何ともない命令だ。内心少し安心しながらも、二人は承諾して指定された本棚へ。ドンキーは何となく狙いが読めたのか、にやにやしながら。
「あんた、マニアックやなぁ」
「な、何のことだ」
クッパはふい、と目を逸らす。