可愛いは正義!?



「無理っ!」

声を揃える、ルーティとスピカ。

しかしカービィは「まあまあ」と宥めただけで二人に紙を手渡すと、扉を開き、ぐいぐいと双方の背中を押して部屋の外へ。

「制限時間は一時間。後は頑張ってねぇ」
「てめっ」

廊下に追い出され、扉が閉まる。

二人が顔を見合わせたのも束の間、扉は開いてカービィがひょっこりと顔を出し。

「そうそう。あくまでメイドさんなんだから、ご主人様に逆らっちゃ駄目だよぉ」
「なっ」
「例えどんなことがあっても、ね」
「どういう意味だよ、それ!」

意味深な台詞を残して最後ひらひらと手を振り、カービィは扉を閉める。スピカはスカートの裾をぐっと握り、俯いて。

――やるしかないだろ!

「ルー!」
「え」
「勝負だ!」
 
 
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