可愛いは正義!?
「やぁー、可愛かったよ。俺、白は好」
「は? 白?」
「それより! 怪我は!?」
にやにやしながら近寄っては思わず口を滑らせるロイに飛び蹴り、首を傾げるスピカにマルスは話を逸らそうと必死で。
「そだ。ルー、平気か?」
「うぅ……」
砂が目に入ったらしく、右手の甲で目を擦っているルーティ。ちょうど目の前にやって来たメタナイトを見上げて。
「負け、ちゃった……」
きゅんっ
瞳には涙が浮かび、プラス、上目遣い。
仮面を被っているというのにメタナイトは顔を背けて。す、と手を差し出し、
「紙を渡せ。ルーティの勝ちだ」
「勝ったの俺だろ!」
スピカは思わず立ち上がって。
「や、ルーティの勝ちだろ」
「勝ちだね。確かに適切な判断だよ」
口々に話すロイとマルスに、スピカは。
「理解出来ねえ……」
「しなくていい」
アイクがぽんと、肩に手を置いた。