可愛いは正義!?
「よぉい」
アイクがすっと右手を挙げて、
「どんっ」
掛け声と同時に下ろす。
五十メートル先で待機しているメタナイトの元へ、駆け出す二人。アイクはその背中を見つめていたが、ふと振り返って。
「……何をしたんだ」
ロイとマルスの頭には大きなたんこぶ。
「別に?」
「気にしないで」
それぞれ顔を背ける二人に、アイクは疑問符を浮かべて。……と、その時である。
「っあ」
ルーティが小石に躓き、転ぶという非常にベタな展開を繰り広げた。スピカは思わず振り向いたが、結局、そのまま駆け込んでゴール。すぐに踵を返して。
「ったく。ドジだなぁ……」
スカートを履いているというのに屈み込み、ルーティの顔を覗き込む。対するルーティはその場に足を崩して座り込んで。