可愛いは正義!?
「いいこと聞いちゃったぁ」
ギクッ
現れたのはカービィ。にやにやと笑いながら近付く彼を警戒して、スピカはさっとルーティの後ろへ。カービィは手を後ろに組んだまま二人に歩み寄ると、
「つまり、より多くのメンバーに“可愛い”って認められた方が正義ってわけだ」
「そ、そういうこと」
素直じゃないスピカにとって、メイドコスは多大なるハンデ。しかしそれでは圧倒的な差が開く為、ならばいっそのこと両方が着てしまおうと。……それって。
「被害者だよね?」
「今日のルーティは必死だねぇ」
意地でも着たくないらしいルーティ。
今回着てしまえば、彼の女装回数はめでたく五回。リーダーとしてこれはちょっと。
「ま、いいんじゃない?」
カービィはにっこり。
「諦めてよ。僕も協力するからさぁ――」