可愛いは正義!?



一方、部屋の外では。

「……静かだね」

さっきまでスピカの声が聞こえていたのに、何故かしんと静まり返っていて。

暫く、耳を澄ましていると。


「うわああぁあ!?」


スピカの、叫び声。

「っまさか」

慌てて扉に駆け寄っては勢いよく開き、部屋に飛び込む。スピカはちょうど、扉の前まで避難してきていて。

「す、スピカ殿……それ、反則……っ」

見ればリオンは鼻血をだらだらと流しながら、その場に横たわっている。ユウは小さく息を吐き出して、スピカの元へ。

「貸せ。サインしてやる」
「お、おう」

紙を差し出すスピカと横たわっているリオンを交互に見つめつつ、ルーティは。

「ね、何したの?」

……言えない。
 
 
18/24ページ
スキ