可愛いは正義!?
「……で、私が判定をしろと」
ここはユウとリオンの部屋。
ベッドの縁に腰を下ろして本を読んでいた次なるターゲットであるこの男、ユウは理由を説明しても、あまり興味が無さそうで。……その代わり、こいつだけ。
「同じくらい可愛いぞ!」
そう。リオンだけは嬉しそうである。
「同じってのは駄目、だからな」
ルーティの後ろに隠れて怪しく息を弾ませるリオンを警戒しながら、スピカ。
するとユウは読んでいた本を閉じて傍らに置き、立ち上がる。扉へ向かい、ドアノブに手を掛けつつスピカを振り返って。
「出ろ」
「は? 俺?」
「ルーティとリオンは残れ」
……えっ。
「この勝負。二人きりの状況下でより早くリオンを萌えさせた方が勝ちだ」
ちょっと待てぇぇい!?