可愛いは正義!?



「……で、私が判定をしろと」

ここはユウとリオンの部屋。

ベッドの縁に腰を下ろして本を読んでいた次なるターゲットであるこの男、ユウは理由を説明しても、あまり興味が無さそうで。……その代わり、こいつだけ。

「同じくらい可愛いぞ!」

そう。リオンだけは嬉しそうである。

「同じってのは駄目、だからな」

ルーティの後ろに隠れて怪しく息を弾ませるリオンを警戒しながら、スピカ。

するとユウは読んでいた本を閉じて傍らに置き、立ち上がる。扉へ向かい、ドアノブに手を掛けつつスピカを振り返って。

「出ろ」
「は? 俺?」
「ルーティとリオンは残れ」

……えっ。

「この勝負。二人きりの状況下でより早くリオンを萌えさせた方が勝ちだ」

ちょっと待てぇぇい!?
 
 
13/24ページ
スキ