可愛いは正義!?
ガノンドロフはじっと見下ろしている。
ふと、ルーティが首を傾げた。同時に、ヘッドドレスに付いていた兎耳もぴょこんと揺れて。ガノンドロフは目を細める。
「紙にサイン、だったな」
「え、ぁ」
ルーティが持っていた紙をひょいと取り上げ、さらさらとサインを書く。きょとんとしている間に、紙を差し出して。
「どっどうも……」
何が決定打となったのかは知らないが、とりあえず判定は終了だ。ルーティとスピカはさっさとその場を後にして。
「面白い判定でしたね」
遅れて、彼の頼んだ定食をお盆に乗せて現れたのはリンクだった。近くのテーブルの上にお盆を乗せ、くすりと笑って。
「貴様には関係のないことだ」
「あの耳が揺れたのはポイントでしたね」
ガノンドロフは椅子に腰を下ろして。
「それとも、単にか弱い兎が好きとか」
「詮索をするな」
ぺい、と沢庵を投げ付けた。