狼の休日
「首輪?」
リオンは怪訝そうに見つめ返す。
やっぱりな、と思った。そういえばウルフもチョーカーを持っていたが、子供達にとってはハードルが高すぎたのだろう。
「よ、ようやくロリショタわんにゃんプレイを拝める時がき、あづっ!?」
向かいの席で食事をしていたユウは、テーブルの下から爪先で奴の向こう脛を蹴り上げて。うずくまるリオンに、ピチカは。
「この子に付けてあげるの!」
と、お座りをしているリンクの傍らに膝を付き、首辺りにぎゅうと抱き付く。
「……また“犬”か」
ユウはふんと鼻を鳴らして。
「違うの! 狼っ!」
「結局は犬科だろう。何が悪い」
じゃなくて、リンクです。
冷静に返したつもりでもこの姿で人間の言葉は話せない。こう見えて、さっさと人間の姿に戻りたいのだ。この原因解明も。