狼の休日



「かっわいー!」

成る程、よく分からない。

見つかって早々、何故か食堂に連れていかれたリンクは子供組に囲まれていた。

「ばかっ、狼なんだぞ」

触れようと手を伸ばしたピチカを留めたのはディディーである。が、今度はリュカが手を伸ばし、リンクの頭を撫でて。

「……大丈夫じゃん」
「みたいだな」

ディディーが解放すると、ピチカはリュカと一緒になって首や頭を撫で始めた。

「てーかこいつ、どうしたんだよ」
「何故か部屋にいたんだよなぁ」

普通に気付いてください。

「ね、僕たちで飼おーよ!」
「よし。となると首輪が必要だな」

やはり、そうなりましたか。

飼う云々、に関しては元々ここで暮らしている身だし、心配はない。……問題はディディーが言った“首輪”である。
 
 
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