とある男子の恋愛事情
「で、どうすんだよ」
かくれんぼが終わり、エックス邸内の廊下を歩きながらトゥーンは訊ねて。
「ステップその一。仲良くなる」
「おお」
トゥーンは一瞬感心したが、怪訝そうに。
「……どうやって?」
先程も説明したように、彼はツンデレ。
素直じゃないからと初めは突き放しそうだし、そうなれば時間が掛かる。まあ、別に急いで仲良くつもりはないのだが。
「トゥーン。俺達子供の必殺技は?」
「おだてて愛嬌……」
自分で口に出して言ってみて、トゥーンは成る程と平手の上にぽんと拳を置く。
「ツンデレには有効だな!」
「そーゆーこと。……いたぜ」
ちょうど大乱闘を終えてバトルルームから出てきたルーティとスピカを見つけ、ディディーとトゥーンは視線を交わし、頷く。
――おだてて御近づき作戦、決行だ!