せんせい!
「はめられたみたいだな」
全く、その通りだ。
こんな嫌がらせとしか思えない任務を押し付けたのは、それぞれの敵役基ヒーローサイドである奴ら四人しか有り得ない。
此方にも悪役なりのプライドというものがある。こんな任務、今すぐ放棄してや――
「ま、良いではないか。暇潰しだ」
どうして彼はこんなにもナチュラルに溶け込んでいるのだろう。諦めたのか、それとも本当に単なる暇潰しなのか。
エプロンを着込んだクッパはごく自然に、まるで何年も前からそこで働いていましたけどというような雰囲気を醸し出して。
ふ、ふん。こいつはともかく奴なら――
「結べたか」
「ガノンドロフはでかいからな……」
魔王が、エプロン。
どうしてどうしてこいつらは揃いも揃って馬鹿なのか。長年悪役を勤め、積み重ねたプライドをどの箱に詰めて捨てたのか。
――とにかく。俺様は保育士なんて任務、全うするつもりなんかねえからな!