せんせい!



「……ぁ」

拳銃は天井に向けられていた。

間一髪、ウルフが男の子を正面から抱き締めて拳銃を取り上げたのだ。お陰で男の子は反動で肩を外すことなく、無事で。

「おや」

足音。確実に此方へ向かって来ている。

どうやら銃声を聞き付け、他の教室の保育士が駆け付けたようだ。さすがに、おふざけで警察に捕まるわけにはいかない。

「行きますか」
「えー。もうおしまいかぁ」
「言うなって。行くぞ」

初めにリンクが、続いてマリオとカービィが窓を開いて教室を飛び出す。遅れてフォックスは窓まで向かうが、振り返ると。

「さらばっ!」

なんて格好を付けてマントを靡かせ、窓から飛び出す。その直後に他教室の保育士は教室に慌てて飛び込んだのだが、

「せんせぇすっごぉーい!」

幼児達は驚き、泣き喚くどころか大歓声。

他教室の保育士も顔を見合わせ、それぞれ幼児に囲まれる四人に頭には疑問符。

「気のせいだったかしら……」
 
 
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