せんせい!
「ふっふーん。お気に召したぁ?」
「召すか!」
叩きはしないが、取り出したハリセンをカービィに向けて突っ込み。カービィは双眼鏡を仕舞うと、シルクハットの中から、
「ちゃらら らららーん」
と、マジックのようにシルクハットの中に何もないことを確認させてから、四つの白い仮面を取り出した。……これって。
「まんまタキシードか」
「めーん!」
マリオのハリセンをすかさず奪い、台詞を遮るようにカービィがマリオを叩いて。
「俺、一度でいいから悪役を演じてみたかったんだよな! 楽しそうだし!」
フォックスは思いの外乗り気で。
「同感です。俺もそろそろ、勇者という職業に飽き飽きしてましたから」
「正義の味方って怠いからねぇ」
「お前らがいつ正義になった」
……彼らは何もただのコスプレの為にこんな格好をしているのではない。もちろん、ちゃんとした理由があるわけで。
「ったく」
マリオは仮面を掛けて、顔を上げる。
「――いっちょやりますか」
「ラジャー」