恋愛ナルシスト
我ながら。割と的を射たいい意見が言えたんじゃないかと思う。
「……パックマンから?」
それだというのに。この人は相変わらず。
「そうだよ」
ずいと詰め寄って攻め込む。
「かっこ可愛い家庭的で良心的で社交的なパックマンが告白したんだ」
更に。ずいっと。
「それも踏まえて!」
「断る」
「うがぁ!」
敢えなく撃沈。
「何を言いだすかと思えば。まだ諦めていなかったのか」
「あ、諦めていなかったとはなんだ! 結果が認められないだけだっ!」
「良い結果を求めるのならより良い告白をするべきだ」
ロックマンは腕を組んで。
「そもそもの話、お前のあれは告白とは呼べない」
「じゃあなんだよっ!」
「あれじゃただの挑発だ。買い被って煽っているだけに過ぎない」
ぐぬぬ。……返す言葉もない。
「告白というのは内に秘めた本音を曝け出す、もう少し可愛いものだろう。そんなことロボットの俺でも分かるというのに」
溜め息をついて。
「どうせ告白をするのなら。俺の名前くらい言ってみたらどうなんだ」