恋のライバル
ところが、ディディーがせっかく差し出してきた手をトゥーンは払って。
「うっせ、チビ」
「こら!」
何の前触れもなく毒を吐くトゥーンをリンクはすかさず叱り付けるが、時既に遅し。
「てめえ!」
チビ、という単語が勘に障ったらしく、ディディーはトゥーンの胸ぐらに掴みかかり。トゥーンは力強く突き飛ばして。
「っ何すんだよ!」
「調子に乗ってんな! ばぁーか!」
喧嘩勃発。
こうなると保護者であるドンキーとリンクの声も届かず、ディディーとトゥーンは殴り合い、蹴り合い、噛み付き合い。
「うっわ、最悪の相性やん!」
「弱りましたね」
人前であまり手は出せない。
困ったように顔を見合わせるドンキーとリンク。ディディーとトゥーンは構わず、髪を引っ張り合ったりと大喧嘩。
「こらぁ!」
その時である。
一人の少女が現れ、ディディーとトゥーンの間に無理矢理割って入ってきたのは。