恋のライバル




「よっ! 久しぶりやな!」

レイアーゼ行きの飛行機に搭乗する前のこと。エアポートには見知った顔が集まり、先に来ていたリンクも、今しがたドンキーに声をかけられたところだった。

「ドンキー! 貴方も相変わらずですね」
「どういう意味や」

実に十四年ぶりの再会。

当時八歳だったリンクと、十二歳だったドンキーは共に手を取り合い、再会を祝った。ふと、リンクはドンキーの後ろでじっと見つめてくる少年に気付いて。

「……彼は?」
「言うとくけど息子とかちゃうで」

先に断っておき、ドンキーは少年の頭の上にぽんと手を置き、にっと笑う。

「俺の弟! ディディーっちゅーねん」

少年、ディディーは人見知りをする質なのか、両手を後ろで組んだまま軽く頭を下げた。リンクは小さく笑みを溢して。

「なるほど。じゃあ、もしかしたらトゥーンとはいいお友達になれるかもですね」
 
 
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