おにゃのこ祭



「ひえっ!?」

当然、ルーティは顔を真っ赤にしながら声を上げて、スカートを押さえる。その姿はまさしく男の娘……いや、女の子。

「かっわいー!」
「余裕で合格ね。ルーティ」

シフォンの手には何故かデジカメが。

ルーティは口をぱくぱくと動かした後、結局は何も言わないまま部屋の中へ。

「ぎゃああぁあっ!?」

これは……ロイの声か。

「何しやがるっ、変態!」

此方は恐らく、ファルコ。

次々と上がる男共の悲鳴に、ウルフは溜め息。女の子だけのお祭りだからって、ここまで好き勝手されてしまうとは。

……とはいえ。

「おい」
「何かしら」
「それ、現像する……よな」

まあ悪くはなかった。

訊ねるウルフに、シフォンはローナと顔を見合わせたが、にこりと笑って。

「お高いわよ?」

――これだから、女は。


その頃。

「雛祭りなんて……雛祭りなんてぇぇ!」

ルーティは布団に包まっていた。



end.
 
 
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