おにゃのこ祭



有り得ない話じゃない。

ピーチは腐女子。いつ、何がどの部屋で起こってもいいように監視カメラを仕掛け、モニタールームで楽しんでる可能性も……

「うふふ。そうだとしたら」

ピーチは愉快げに、

「どうしようってのかしら?」


悪魔だ。


「てめえが着ろ」
「ええっ!」

紙袋の中から衣服を取り出し、差し出すウルフ。早く出たいのは分かるが、女装というのは恥ずかしいし、気が引ける。

「じ、じゃんけんで!」
「断る」
「グー出す! グー出すからぁ!」

拳を握って訴えるルーティに、ウルフは溜め息。頭の後ろをがしがしと乱雑に掻いていたが、やがて諦めたのか構えて。

「男に二言はねえ。……グーだったな」
「う、恨みっこなしだからね!」

じゃんけん。双方が繰り出したのは――
 
 
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