馬鹿と魔王と願い事




七月七日、七夕。

今日は誰もが、天の星々に願いを馳せる。


「俺が飾ってやろうか?」
「やらん! 絶対にやらんっ!」

エックス邸、庭。

今日は七夕。晴れたとだけあって天の川がよく見えて綺麗なので、X部隊メンバーは全員外に出てきていた。

といっても天体観測だけは面白くないので、定番だが一人一人が短冊に願い事を書いては、エックス邸の玄関先に飾られた笹の葉に飾っている。

「まさか、また世界征服とか……」
「書いてもいいけど漢字を間違わないでね? 名前もしっかり書くこと!」

と、こんな具合に先程からクッパに意地悪を言っているのはマリオとピーチである。

クッパは願い事を書いた己の短冊を必死に庇いながら、ふんと鼻を鳴らして。

「わ、分かっておるわ! 貴様らが退いたら我が輩の短冊、笹の葉に飾ってやる!」
 
 
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