ブラックチョコレート
「あ? 料理?」
ダークリンクは振り返って。
……ここは同じく亜空間の中にある、ダークシャドウの基地。見た目は、やはりあちらのエックス邸にそっくりである。
「リンクは、全然駄目だよね」
「うっせーなぁ」
ダークトゥーンがかくんと首を傾げると、ダークリンクはぷいと顔を背けて。
「やっぱしそこも真逆か……」
ダークシャドウの中になら、一人くらい料理が得意な奴がいるはず。そう思ってクレイジーは訪ねたが、見当違いか。
「……料理といえば」
ダークトゥーンはダークリンクの腕に抱きつきながら、クレイジーを見上げて。
「ファルコは、割と得意な部類だよ」
そういえば、本物の方のファルコの料理の腕が壊滅的だったな。それにしても、よりによってあのダークファルコか。
……何も咎められなければいいが。