戦隊ごっこ
ここはエックス邸、庭。今日も子供組は仲良く、集まっては遊んでいる。
「ふりかけグリーン!」
ビシッと前方を指差しながらトゥーン。
「卵かけイエロー!」
ピースを頬に添えながらピチカ。
「気分はブルー!」
しゃがみ込んで役を演出しながらネス。
「び……」
かあっと頬を赤らめ、俯くリュカ。
三人から早く言ってしまえと注目を浴びて、意味もなくトゥーンの後ろに隠れては、その背中に額を押し付けながら。
「び……媚薬……ピンク……」
「よし」
四人の先頭に立っていたディディーは腕を組みながら頷くと、拳を振り上げて。
「そしてっ! リーダーの赤飯レッド!」
ディディーの斜め右後ろにはトゥーンとリュカ、斜め左後ろにはピチカとネスが並び、共に右手を勢いよく前に突き出すと。
「我ら!」
右手を拳を握って引き、代わりに左手の拳を握って前に突き出し、声を揃えて。
「お米食べ隊! 炊飯ジャー!」
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