ぷにぷにっ!
「ルーティ殿!」
エックス邸、廊下。外食から帰ってきたルーティを待ち構えていたのは、リオン。
またか、とルーティはジト目。
「今日こそは……っ今日こそは!」
リオンは勢いよく駆け出しながら、
「太股をぷにっとさせてく」
「却下!」
ルーティ、すかさず回し蹴り。
――毎度毎度飽きないんだから。僕だってがっちりした男らしい脚にしたいのに。
「うちの馬鹿がすまないな」
ユウはリオンの首後ろの襟を掴んだまま、ルーティを横目に一言告げると、そのまま引き摺るようにして去ってしまい。
「てめえも苦労人だな」
一緒に外食に出掛けていたウルフは、連れ去られるリオンを目に呟いて。
「でも、さ」
ルーティは苦笑を浮かべながら。
「あそこまでしつこかったら、いい加減触らせてもいいかなー……なんて」
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