冷たい瞳に恋をする
「酷いではないか! 私はパートナーとして、もっとこう……親睦を深めたいというのに! そんなに逃げなくても!」
リオンは床に着地すると、とりあえず腰が抜けてしまっているユウの腕を引っ張っては起こし、それから心の内を明かして。
ユウはすぐさまリオンの手を払うと、腕を組みながらふんと鼻を鳴らして。
「お前は私が言った通りに戦えばいい。親睦を深める必要性は無い」
たじろぐリオン。しかし、また何か言おうと口を開いたリオンを遮るように胸ぐらを掴み、ユウは壁に押し付けると。
「いい加減にしろ」
やがて瞳の色は紫から金に変わり、目付きを鋭くしてはリオンを睨み付けながら。
「さっきも見ただろ? 私に逆らうな。お前は私に忠実な犬であればそれでいい」
冷たくそう言い放つ。
これだけ言えばもう何もしてこないだろう……ユウはそう思い込んでいた。