『1度荷物おいておいで、車で迎えに行くから。着いたら電話するから外出て待とうなんて思わないで。日焼けしたら大変でしょ？』
と水着の会計が終わった時点で言われ、買ってもらった水着を鞄に詰める
明日は水族館に行くらしい。多分というか確実に今日は泊まりになるからお泊まりセットと明日のお出かけ着とサンダルもカバンに突っ込んで終了。
足りなかったら買ってくれるだろう。

この体質のせい室外プールや海で遊ぶなんてしたことが無い
トレーニングで室内プールで泳ぐくらい
それもそこまでやったことが無い
とりあえず涼しい部屋でゴロゴしながら生姜茶を飲んでいると、スマホに着信が入る
«ついたよ。出ておいで。»
«ん。今行く»
必要最低限の内容で話し、電話を切る。
必要なものを持って外に出ると黒塗りの高級クーペが止まっている
中には白髪のラウンドサングラスをかけたやかry)…

とりあえず荷物をトランクに詰め込み助手席に乗る。なんとなく気まぐれで彼の頬にキスをすれば驚いた顔をする彼。
後頭部に手を回され彼の方へと引き寄せられ、キスをされる
外から見たらふつうのカップルにしか見えないだろう。
激しくなってきたところでストップをかけ車を出すよう急かす。
今日の夜私はこいつに快楽の沼に落とされるのが決定したようなものだった。

ホテルまでは20分もかからないが流行りの洋楽をかければ、そういう流行りものも聞くんだねなんて笑っている彼に一言返した所で特に話も続かないだろうと思いながら聞き流した
会話はなく、車内は私がかけた音楽のみ流れている
時折髪を触ってくることがあるが、信号待ちなのだろう。若干鬱陶しが嫌いじゃない

グダグダ考え事をしているうちにホテルに着く。
出回り品とライダースだけを持ちドアから出る。
ドアマンが車のドアを閉める姿をぼーっと見ていると端にトランクから荷物を降ろし終わり、鍵を渡す彼が見えた。

荷物を受け取りに来たベルガールに断りを入れ、ホテルの中へと入っていく彼の後ろについて行く。
手ごろなソファーに荷物を置き私にここで待っててと言いスマートにチェックインをしていた。
手馴れているなぁなんて思いながら周りを見渡すと、女性達の視線が彼にある事に気づいた
(あれで、金も持ってるって超優良物件だよなぁ。)
なんて思いながらペットボトルの水を飲む。
キャップを閉めるのに目線を下にやると、男物の靴が見えた。
私の頬を手の甲で優しく撫でながら、
「宿泊台帳の住所欄だけど、僕の家の住所書いちゃったけどいいよね？その方が都合いいデショ。」
と優しい声でいわれた。
木之本という名前で持ち家の住所をだせば嫌でも実家がバレる。それだけは避けたかったから丁度いい。

いつまでも陣取ってるいるのは悪いので、荷物を持ちエレベーターに乗る
部屋に入り、荷物を置きサングラスを取って椅子に座ろうと考えたタイミングて後ろから抱きしめられた
「さっきの続きをしよう。」と囁かれる
断る理由がない。それが辛い。
一応抵抗したが、彼が喜ぶだけだった