【呪術師になりたくない。】
その為に一生懸命勉強をして、飛び級もした。
大学に入って一般企業ではたらくのが幼い頃からの夢だった。せめて学生のうちはお屋の言うことわ守ろうと思い、呪術師としても働いてきた。そのための訓練や修行もできることはしてきた。しかしその夢も何もかも崩れ去った。


「来春に日本にいって、呪術高等専門学校に編入することになったから！ヨロシク！」
軽いノリで父親と祖父がやってきた。11年生の冬の出来事である。来年の秋最終学年となるはずだったのに。8年生の時飛び級をした。飛び級して兄と学年が1個差になるくらい頑張ったのに。この仕打ちはなんだ？
とまあ今通っている寄宿学校の方もOKを出している。絶対寄付金だ。かなりの寄付金を詰んだに違いない。《世界の木之本》と呼ばれているだけある。
そして"そういう事"が出来てしまう親を持つ子供ばっかり通う寄宿学校に兄と双子の弟と私の3人が通っている。

さらば私の楽園。さらば私の夢。


木之本家は元々呪術師のとある一家から勘当された人がヨーロッパに流れ着き、御三家の穀潰しと言われいる呪力がなかったりあっても使い物にならないレベルの人達を嫁や婿として迎え入れ、他所の家に伝わる術式を使用したりできる一家である。だから日本ではかなーり嫌われているのだ。
だから今まで日本の呪術師とは関わってこなかった。
それなのに、だ。私を高専に入学させたがっているのはあの最強をかっさらっていった呪術師、五條悟だそうだ。

まあ、双方の学校がOKを出しているので私には拒否権はない。日本に行かなければならない。