テニスの王子様
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青春学園中等部二年。中峰 瑠々
テニス部所属
「部長~」
「どうしたー」
「監督が呼んでます~」
「跳ねながら来ないで普通に来なさいよ…可愛いからいいけど」
「へへ~」
「これだから瑠々は…ちょっと行ってくるから、副部長にも言っておいてね」
「了解です!」
敬礼すると、部長は瑠々の頭をなでると監督の所に走っていった。そのことを副部長にも報告、部長の代わりにそれぞれ指示を出している
「三年はA~Bコート二年はC~Dコート一年は球拾い!練習開始!」
『はい!』
それぞれ練習を始めて、しばらくすると部長が男子テニス部部長の手塚を連れ戻ってくる
「ごめんみんなー集合!」
部長のその一言で、みんなが練習をやめ整列するが、手塚が来ていることでざわついている
「きゃー…カッコイイ///」
「手塚部長だぁ////」
「何しに来たんだろね?」
「瑠々はなんでそんなに冷静なのかしら!あんなイケメン見たらテンション上がるでしょ!」
「まぁ確かにイケメンだよねぇ…でも、私は好きな人いるから…」
「そういう事か!」
「ほらー静かに!いい?」
部長が騒いでいた部員たちにぱちんと手をたたき言う。皆は一瞬で静かになる。それを見て、部長が話始める
「今回、一か月男子テニス部と一緒に部活をします!」
『きゃぁあああああ!』
「ちょっとちょっと!静かに!なんで一緒に部活をするかと言うと、今私たちの使っている方のコートと、部室が古くなってきたことから、リフォームするそうよ!」
「やったー!」
「ようやくこの草ちゃんたちともお別れだ!」
「大変だったもんねぇ」
「はいはい!そこで、部室は、一週間だけ一部屋教室を借りて着がえます!必要な部品などは、いったん男子の部室に置かせてもらって、一緒に使えるものは先生たちの方で保管してくれるそうです!だから、みんなは着替えだけ教室ね!わかった?」
『はい!』
「手塚君何か言う?」
「あぁ…ウチの部員たちにもしっかりと報告させてもらうが、もし不備などがあればすぐに言ってほしいコートは女子と男子で半分で使う。他にわからないことがあれば聞いてほしい」
手塚の言葉に女子が手を上げ始める
「なに?なんか質問するところあった?」
「手塚部長彼女は?」
「っ!」
「好きな女性のタイプは?」
「こーら!やめなさい!全くごめんね…」
「い…いや…大丈夫だ……」
「来週からよろしくね!みんな挨拶!」
『よろしくお願いします!』
挨拶も終わり、また練習に戻ろうとするが、部長に瑠々だけ呼ばれる
「瑠々~」
「はーい」
「ごめんねぇあんたさ、先に一年連れてこのリストの荷物みんなで運んでくれない?」
「ええ!なんで私なんですか!?」
「いいからいいから!あっちも男子手伝ってくれるしさ!好きな彼もいるそうだよぉん」
「!!!ぶっ部長!///////」
「ほらほら!一年!あなた達も手伝ってきなさい!」
一年「はーい!」
ぶつぶつ言いながら一年を連れて荷物を運び出し始めた
「瑠々先輩!これどこですか?」
「それは向こうにもあるから、先生たちに運んでもらうものだね!じゃぁ、こっちにまとめておこう!」
「はーい!」
コンコン
ドアをノックする音がすると、外から声をかけられる
「手伝いに着ましたー」
「あっはーい!入って大丈夫です!」
「失礼しま~す」
そう言って入ってきたのは男テニの桃城、海堂、越前、その他一年男子だ
「もっ桃城くん達も来てくれたの!?」
「そりゃぁこいつらだけじゃ心配だからな!」
「そんなこと言って…女子の更衣室見たかったじゃけじゃないっすか?」
「越前お前!///////」
「フシュウゥゥゥ…まったく……」
「まっまぁとりあえず、ロッカーは触らないで、他のところお願いします」
「任せとけ!」
「ウィっス」
「おう」
「わかりました!」
「やるぞー」
「わからないことあったら聞いてくださいね!」
「……あの先輩可愛いっすね…」
「おい!越前!やるぞ!」
「?うっす…」
片付けはじめ、だいぶ片付けが進んだ頃、部長がみんなを呼びに来る
「どーう?わぁ!思ったより進んだ!びっくり!」
「あっ部長!すごいです!男の子の体力やっばい!」
「……あんたの体力もやばいよ…一年つぶれてるのに何そんなにぴんぴんしてんの?サボり?」
「ちょっと…失礼じゃないですか…やってますよ……え?やってるよね?」
少し不安になり、みんなの方を振り向きながら聞く
「先輩動き過ぎです」
「それに私たちが付いていくの精一杯です」
「瑠々先輩すごすぎ……」
「ほら!よかった!やってました私!」
嬉しそうに部長に言う瑠々を見た男子たちはこそこそと話す
「可愛っすね…何すかあれ…」
「フュウゥゥゥ///」
「……越前…見るな」
「何すか桃先輩っ」
ふざけていると、部長がみんなに飲み物を配りながらこの後のことを話す
「もう少ししたら終わりだから頑張ってねぇ」
「もう少しってどれくらいですか?……」
「……これくらい?」
「…全部やらせようとしてません?私達部活できないじゃないですか!」
「ふぇ~ん瑠々が怒ったぁ~」
「って言いながら抱き着かない!」
「怒った顔も可愛いよ」
「……イケメンずらで言ってもダメ…」
「だって思ったより進んじゃったからぁ!あっちは先生が持ってってくれるから!お願い!やってくれたら今度お昼おごるから!」
「ほう…言いましたね…みんなーこれ終わったら先輩が今度お昼おごってくれるって!がんばろー!」
『おお!』
「え?みんな?みんななの?ねぇ?瑠々?」
部長の言葉を無視して、瑠々達はせっせと作業を進めていく。そのスピードはびっくりするくらい早かった
「おわったぁ!」
「やったぜぇ!」
「結構疲れたな…」
「他の奴らは疲れ切ってつぶれてますからね…」
「リョーマ君は疲れてないの?はぁ…‥」
「別に……」
「よし!部長に知らせに行こう!みんなありがとうございました!」
『お疲れ様でした!』
皆で部長のところまで終わったことを知らせに行くと、そっちも部活が終わっているようだった
「お疲れ!今日はこれで解散!明日は、先生たちが荷物を運んだりするから、テニス部全体が休みだよぉ!」
「やった!」
「どこ行こう!」
「カラオケ行かない?」
「いいねぇ!」
「はーい!その話は着替えてからだよ!女子は荷物全部持って帰って月曜日また持ってきてね!」
『はーい!』
「着がえよ~」
「行こ~」
女子はみんなで着がえると、荷物を持ち校門の方へ歩いていく。瑠々も荷物を持って友達や後輩たちと歩いている
「瑠々先輩大丈夫ですか?」
「…大丈夫!ラケット沢山持ってきたの私だし!」
「あっリョーマ君たち…」
「?ほんとだぁ一緒になったねぇ」
「おお!中峰!重そうだな持ってやろうか?」
「えっ//////あっでも、家までだから…」
「いいって!気にすんなよ!越前!お前俺のチャリもって一緒に来いよ!」
「わかったっす」
「おっしゃ行こうぜ!」
「ありがとう///」
瑠々は頬を少し染めながら持っていたラケットを桃城に持ってもらい友達たちとお別れして、家に出発した。進み始めてしばらくたったころ、前から女の子が桃城に気づき近づいてくる
「桃城君に越前君だ!」
「橘妹!」
「うっす」
「偶然だね!そうだ!またデートしようね」
「っ」
「なっあれはデートじゃねぇよ!/////」
「ふふふっあれ?女の子だ!どーも!橘杏です!」
「あっ中峰 瑠々です!(可愛い…桃城君彼女いたんだ…)」
少ししゅんっとした顔をしたが、ハッとする
「あっえと…ありがとう!桃城君!ここでいいよ!もう、家すぐそこだし!ほら貸して!越前君もありがとう!あの…橘さん失礼しますね!」
「えっおい!中峰!」
「…」
「もしかして、邪魔しちゃった?」
「いや…」
「桃先輩自転車ここ置いときますね…俺行きます」
「は?おい!越前!どこ行くんだよ!」
「先輩のとこ!」
「!」
「あらあら!きっと好きなんだねぇあんなに焦っちゃって」
杏の言葉に、桃城は走っていくリョーマと、追いつかれた瑠々の後ろ姿と見つめる
「ごめん!来てくれるなんて思わなかった」
「大変でしょ…先輩の家すぐそこじゃなさそうだし…」
「…ばれたか…桃城君の彼女に悪いなって…思ってさ!」
「ふーん…彼女じゃないと思うけど…このままにしとこ」
「ん?」
「何でもない…先輩の家どこ?」
「この角曲がって4件目!」
「……高級受託地のうえに4件目…遠いじゃん」
「…面目ねぇ……」
「ふっ先輩って…可愛いっすね」
「はっ/////////なっ何言ってんの!」
リョーマの一言に、瑠々は顔を真っ赤にして言う。それに対し、リョーマは体がぞくっとする
「…やば……」
「?あっついた!ありがとう!」
「中まで持って行きますよ…門の前じゃ玄関までもつらいっしょ…」
「…かたじけねぇ……」
「…かわい」
門を開け玄関までの道のりを歩いていく
「でかすぎ…」
「本館の方が大きいよ~」
「!!何言ってんすか…」
「ここ別館なの!本館は別にあって、お父さんのお母さんはここにたまに帰ってくるくらい忙しい」
「…一人なんすか?」
「ううん!お手伝いさんがいてくれるから一人じゃないよ!」
「あ…テニスコート…」
「今度遊びおいでぇ」
「絶対くる」
「ふふっありがとう!ここで大丈夫!助かったよぉ」
「…もっと先輩のこと知りたいっすね」
「そ?」
きょとんとした顔で言うと、リョーマは荷物を置き瑠々の目の前に立つと、頬に手を添えるとおでこをくっつけた
「へっ/////」
「ほんっと可愛いっす…このまま貰っちゃっていいよね…」
瑠々は近寄ってくる顔にぎゅっと目を閉じると、少しづつリョーマの顔が近づいてくる。その時、大きな声と猛ダッシュでこっちに向かってくる人物がいた
「ちょーーーーっとまったあああああああああ」
「!!」
「チッ…来るの早すぎ…もうちょっとあっちと一緒にいてくれればいいのに」
「離れろ越前!」
「ちぇー」
「もっ桃城くんっ!」
走ってきた相手は桃城だった。顔が近い2人の間に入り込み、リョーマを瑠々から引き離す。
その行動に、何があったのかわからず、ぽかんとした顔でその場に立ち尽くすしかない瑠々に、息を切らしながら桃城が振り向く
「なにもされてねぇよな!」
「え?」
「っ//////なにもされてねぇかって聞いてんだ!///」
「ぁっ…えっと…されてないと思う…」
「おもっえーーちーーぜーーんーー」
「してないっす!しようと思ったら桃先輩が来ちゃったんじゃないっすか!」
「しようとしてたのかよ!」
「というかよくわかったっすね…ここにいるって」
「何回か来たことあっからな……」
「は?」
桃城の言葉に、リョーマの眉間にしわが寄る。それと同時に瑠々が声を出す
「え?」
「あっいや…その………//////」
「あぁ…ストーカーっすか?桃先輩それはさすがに…」
「ちげーよ!バカっ!」
「じゃぁ何すか…」
「お前にはっ…もうかんけーねぇって言えねぇのか…くそっ」
桃城は何かの覚悟を決めたように、瑠々の方を向くと深呼吸をし、口を堅くとじ真剣な眼差しで見つめると固く閉じた唇を開く
「中峰に…‥何度も言いたいことがあって…でも、変な空気になってお前と話せなくなるの嫌で…でも今回は越前のこともあるからはっきりさせたい」
「あっいゃひっ////」
「ぷっ何だそれ!…そういうところが好きだ…中峰が一生懸命に部活してる姿も、授業中に勉強する姿も、でもどじって先生や周りの奴らを笑顔にするところも…全部好きだ」
「!えっなに?へ?!」
「ちょっと桃先輩!自分だけ告白っすか!俺だて!今日一日しか先輩のこと知らないけど、いろんな顔をする先輩に惹かれて好きになった」
「やっぱりな!来て良かったぜ!」
「もうちょっと来るの遅くて良かったし…」
「えっなに…モテ気ってことなのっ…でもっえ!?ぁっもう///////」
ふたりがやいやいやっている間、瑠々はぼそぼそっと今の状況を整理しようとしていた。言い合いが止まりそうにない2人に、瑠々は考える時間がたくさんあった。でも、確かに今桃城に告白され、リョーマにも告白された。瑠々は決意をし、言い合っている2人の間に入った
「はいちょっと御免なさいよ~」
「なっ中峰っ」
「先輩っ!」
「二人が言い合っている間に、整理をつけました…まず、越前くん」
「はい」
「あなたの気持ちはすごくうれしいです!でも、私には好きな人がいて、その人のことしか考えられないの…ごめんなさい…」
「…気づいてたんで。先輩はきっと桃先輩が好きだって」
「え?」
「!!まじ!」
「なんで本人が気付かないのか不思議だったけど…お互い鈍感なんすね…」
リョーマの言葉に2人は顔を見合わせ真っ赤になる
「………むかつく桃先輩…」
「なに!//////」
「…あぁ…」
リョーマはそうつぶやくと、瑠々のほっぺにキスをした
「え」
「もーらい」
「越前!」
「やっべ!」
怒った桃城の顔を見たリョーマは、いたずらっ子のような顔をしてその場から逃げていった
「ったくあいつ!」
「あっあの…/////」
「あっえっと//////」
「桃城くん…私も好き/////」
「おっおう//////その…中峰 瑠々さん!俺と付き合ってください!」
「/////はい!よろしくお願いします!////」
「うっしゃあああああああ!!」
高いジャンプをして喜ぶ桃城に、瑠々はふふふと笑った。桃城は何かを思い出したかのように瑠々の顔を見る
「そうだった…」
「?」
「こっちは俺が初めてでいいんだよな?」
「え?」
ちゅっと音を立てながら瑠々の唇に桃城の唇が触れた
「ぁ…」
「えっと…言い忘れてたけどな…橘妹は、橘さんと色々あったと時に越前と三人で会ったことあるだけだからな!」
「…うん…そのね…唇は初めてです//////」
「//////////」
「桃城くんがやじゃなかったら…もう一回」
「やじゃねぇ!///////」
「ふふっ/////」
そう言って、また二人はキスを交わした。月曜日になり、男女混同で部活をすることとなり、女子はいつもより女の子っぽく部活をし、男子はいつもより男っぽく部活をしている
「…ねぇ手塚君…このむんむんな世界で一か月やっていけるかしら…」
「……油断せずに行こう………」
「そしてあの二人よ」
そう言ってみた二人は、たまに目を合わせながら恥ずかしがる桃城と瑠々の姿だった。そんなこんなで一日目の部活を終え、それぞれ着替えに向かい、帰宅する。瑠々も着替えを終え正門へ向かうと、そこには桃城が待っていた
「武くん!」
「おお瑠々!待ってたぜ」
「ごめんね!帰ろ!」
「ああ!」
2人は手をつなぎあえて道を歩いていく。女子テニス部のテニスコートが修復するまでの一か月間部活中も仲良くしている二人に、周りがいら立ち引き離されているのは言うまでもなかろう。
~END~
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