テニスの王子様
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堅物な君はいつも無表情だけど…私は知っている。あの笑顔を…だから好き
テニス部部長、手塚 国光、中学三年。同じクラスの君。そう、私は君が好きだ。だからこの音よ君に届け
屋上から、テニスコートに向けて音楽を奏でる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「にゃ?また聞こえてきたにゃ」
「いつもこの曲聞こえてくるけど誰なんすかね?」
「さぁ…恋する女の子が引いてるんじゃないかな?」
「不二先輩真顔でそれ言うって恥ずかしくないっすか」
「ん?全然。越前は恥ずかしいのかい?」
「………うっす」
どこからともなく聞こえるヴァイオリンのメロディーを聞き、テニス部員は部活をしながら話をする。しゃべっていると、手塚が一声上げる
「練習に集中」
『はい』
手塚の一言で皆が、やべっやら、こえーやらの小声を上げながら、練習に戻っていく
「手塚もきになるんだろ?」
「大石か…いや」
「そっか…さっ練習に戻ろう」
そのころ、ヴァイオリンを弾き終えた瑠々が、テニスコートをのぞき込む。そこからはテニスコートがよく見える。そうつまり手塚が良く見える
「はぁ…今日もかっこいい…あの笑顔がまた見たい…」
「こらーーー!!!中峰!!!音合わせの時間だぞ!いつまで屋上にいる!」
「げ…部長だ!」
「げっじゃないだろうが!何やってんだ!行くぞ」
「キャーツレサラレルーー」
部長に引きずられながら、部室へと連れていかれる。そして、めっちゃ怒られ、渋々と言った顔で口を尖らせながら、椅子に座る
「また部長に迷惑かけて…」
「なにさ…ちょっとイケメンだからってあんにゃろ」
「あんたね…幼馴染だからって…見てみなさいよフルート軍団のあの顔…怖い怖い」
親友のゆきえに言われ、フルート軍団に目をやると、すごい目つきで瑠々をにらんでいる
「うっわぉ…こわっ何あれこわっ!え?そんな睨む?え?こわっ!」
「まぁ、部長はファンクラブがあるくらいだからねぇ…特にあのフルート軍団は、会員ナンバー000から008のメンバーだよ…怖い怖い」
「げっきもっ!」
「きもってあんた……」
瑠々のきもっという言葉に話をしていた部長が瑠々の方を向き言う
「だれがきもいか誰が!」
「お前だ!」
「なってめっ!」
「ぶちょ~ういいじゃないですかぁほっとけばぁ~練習しましょうよぉ~」
「つかきもいのあいつだったわ」
部長が瑠々に飛びかかりそうになったとき、フルート軍団のファンクラブ000が甘い声を部長にかけ、それを聞いた瑠々がぼそりとゆきえにいう
「ははっ確かに(笑)ナイス」
「ははっでしょ?」
「瑠々…」
「へい!すんませんでした!練習しましょう部長!」
「ったく…先生。お願いします」
「はーい。んじゃまず、最初から通しでやってみようか!」
『はい!』
先生の指揮で、演奏が始まる。そして、部活を終え、皆帰る支度をし始める
「じゃーねー」
「ばいばーい!どこ寄ってく?」
「明日休みだもんね」
「さて!私たちも行きますか!」
「了解でーす!」
「あっほら見てよまた部長が囲まれてるわよ」
「おーおー色男はモテるねぇーさっいこっ」
「瑠々は本当に手塚くん以外男というものに興味なさすぎ!幼馴染でしょう!ちょっとは興味もってあげなさいよ!」
「えーいいよ大丈夫だよめんどいよ早くいこうよ」
本当にめんどくさそうに言う瑠々に、ゆきえは苦笑いしながらしょうがないなぁと言う
「部長!おつかれー」
「あばよ!裕也!」
「あっおい!置いてくのか!」
「置いてくよ!君はその戦場で戦ってくれたまえ!私にはいかなければいけない戦場がある!さらばだ!」
「あっ!」
裕也が言葉を発するのよりも早く、ゆきえとその場から走って逃げた。そして、テニス部の前を通って帰る
「いる?」
「んー部室みたい…ちぇー」
手塚を覗きに来たみたいだが、姿が見えず落ち込む瑠々。帰ろうとしたとき、誰かにぶつかる
「きゃっ」
「っ…」
「!!」
ぶつかった瞬間転ぶと思った瑠々は目をつむった。だが、痛い思いをするどころか何か包まれているような感触だ。ゆっくりと目を開ける
「ッ!!!!//////////////てってててててってててて手塚くん///ごっごめん!重いよね!おろして?///////」
「いや、重くはないが…すまない。考え事をしていた」
「うん/////あの…ね//////そろそろ降ろしてほしいんだ//////」
「あぁ」
手塚は思い出したかのように、お姫様抱っこしていた瑠々を降ろす。すると周りからひゅーなど口笛が聞こえる
「部長やりますね!」
「お姫様抱っこなんて王子様みたいにゃ」
「っ…何を言っている!」
「むきになるところが恥ずかしがってるみたいっす」
「越前いうねぇ…ふふっやられたね手塚」
「//////あっのっごめんね…私のせいで…」
しょぼんとした顔で瑠々が言うと、手塚は不愛想に返す
「きにするな」
「//////////ありがとう」
「・・・」
頬を染めながらニッコリと笑顔で瑠々が言う。それと手塚は顔色一つ変えずに見つめ、うなずく。そして挨拶もそこそこにその場を離れる瑠々たち
「はぁーーー!!手塚君にっ手塚君にぃいいぃいぃぃい//////////」
「落ち着け!深呼吸だ!よかったな!よかったな!」
「うん!うん!うれしすぎて笑顔が止まりません隊長!」
「うむ!いいことだ!」
きゃーきゃーとテンションが上がっていると、後ろから声をかけられる
「瑠々!」
「?あぁ裕也かぁ君の戦場はどうだった!私は最高の気分だぞ!」
「はぁ?何言ってんだお前は…つかなんでおいてったんだよ」
「え?だって面倒なのに囲まれてたし…家が隣だからって一緒に帰らんでも…ゆきえも家前だし、いるし」
「…まぁそんなんだけど、いいじゃねぇか俺がいたってこんな夜遅いうだから」
裕也のその言葉にゆきえは苦笑いで、瑠々の肩を抱き
「まぁ、しょうがないだろう、裕也隊員も連れて行ってしんぜよう」
「よきに計らうがよいぞ裕也」
「…ははぁー!ありがたき幸せー!」
「ふふっさっいこう!」
「あぁ、そういえばさっき最高の気分だ!って言ってたけどあれなんだ?」
「え?」
裕也の一言で、瑠々はさっき手塚にお姫様抱っこされたことを思い出し、顔を赤らめる
「//////いやぁ…たいしたことではないのだ!ちょっとね!うれしい事があっただけ////」
「……(何で頬を赤らめてる…)ふぅん…」
「つか、フルート軍団はいいのかな?」
「止めてくれ…困ってんだこっちだって…何が嬉しいんだファンクラブとか」
「「うわぁモテる男はこれだから…」」
「っ!なんだよ二人して!やめろよ!俺には好きなっ!!………いや…何でもない」
裕也は途中で言うのをためらう。家へ向かっている途中、瑠々はふと後ろを振り返ると、そこにはテニス部員が数人歩いていた。むろんその中には手塚もいる
「ッ!!!!!!!!ゆきっっっっえっっっっ!!!」
「なんだ!びっくりしたぁ急に変な声出さないで…おお…ジーザス…」
「あ?なんだ?テニス部?」
「なっっっ何でもない!行こうか…」
明らかにキョドっている瑠々に押され、前に進み始める。後ろから、テニス部員の一人が瑠々に気づく
「あれ、あれってさっきの子じゃない?」
「あっ本当だにゃ!」
「不二先輩って…すぐそういうの見つけますよね」
「フフッ何でか気になるかい?」
「いえ…まったく……」
「男もいるみたいっすね」
「…」
「仲良さそうだにゃ」
いっぽう瑠々の方は、ドキドキしながら歩き続ける
「すーはーすーはー」
「大丈夫か瑠々隊員!」
「何とか生きているようです隊長…すーはーすーはー」
「お前らさっきから何してんだ」
「裕也!聞くんじゃない!乙女の心をのぞき見するんじゃないよバカ!」
「なっバカとはなんだバカとは!お前ッは!」
「うっ殺される!」
裕也に後ろから柔らかく羽交い絞めにされる
「にゃ!女の子になんてことするにゃ!って手塚?」
「おやおや」
「フフッこれは面白くなりそうだね」
「笑ってる場合っすか」
「面白いんじゃねぇの?」
「何する気なのかな」
「わからないっすけど…あの女の先輩が関わってることは確実っすね」
「いいデータがとれそうだな」
手塚は、テニス部員に何も告げずに、瑠々たちに早歩きで近づいていく。
「裕也のばかっあほっしぬっ」
「こんなんで死んだら、俺は世界チャンピョンになれるな!」
「ははっ確かに(笑)」
「笑い事じゃないっすよ隊長!」
「っ」
「あや?」
「何をしている」
瑠々から、裕也が急に引き離され、ビックリしながら振り向いてみる
「て、手塚君!?」
「なっいい加減離せ…」
「すまないが、中峰に何もしないというのならば、離そう」
「え…///////////」
「わかったよ!いいから離せって」
手塚の手から離れ、腕をさする裕也は、手塚の方を振り向き、怒りをあらわにする
「急に表れて何なんだ?そもそも、瑠々とはふざけてただけだ」
「む…そうなのか?中峰」
「へ?//////あっうん…そうなの」
「勘違いをしたようだすまない」
「……」
謝り、瑠々たちに背をむける手塚に、瑠々は走って手塚の腕をつかむ
「あのっ!ありがとう…もしかして、いじめられてると思って助けてくれた?」
「……いや…なぜだかわからんが、二人がくっついているのを見て、もやもやした」
「もやもや…あのね!もしかして、こうするとドキドキする?」
瑠々はそういうと、手塚の手を握りながら聞くと、顔を少し赤らめながら手塚はうつむいた
「あぁ…君にも聞こえてしまいそうなくらい…」
「///////あのね!それはね…私のこと…ううん…私ね!手塚君のことずっと好きでした…」
「…そうか…ありがとう…心から嬉しく思う///たぶん、俺も君のことが好きなのだろう…」
「うん、きっとねそのドキドキは、私が好きなんだよ?今はそう思ってほしいな…」
「いや、きっといつまでも、俺は君のことが好きだろう」
手塚はそういうと、瑠々に手を伸ばし、抱きしめた。瑠々は、うれしくて泣きながら手塚に抱きしめ返した。
「ひゅーやるにゃー手塚ー」
「ふふっまさかこんな場所で抱き合いなんて」
「いいじゃないか、手塚が幸せそうな顔をしている」
「あんな手塚見たことないよ」
「いいデータが取れたな」
「なにとってんすか?」
「おい、見るもんじゃねーぞ」
「喧嘩しないでくださいよ…」
瑠々と手塚を、遠目から眺めていたテニス部員は、ニヤニヤしながらその光景を見ていた。いっぽう、ゆきえと裕也はというと
「ついにかぁ~よかったねぇ瑠々~」
「なっおい!どういう事だよ!なんだよあれ!瑠々が!!!」
「うるさいなぁ片思いくん」
「っ!!!!んだよ!つーか俺の方が先にっ」
「まぁしょうがないよね…瑠々が好きになっちゃぁねぇ…」
「なんっだよそれっくっそ…」
そんな事が周りで起こっているなんて知らず、二人はもう世界を作っている。
「願わくば、こういう日々がずっと続きますように」
堅物な君に捧ぐ。あの曲は、これからはずっとそばで引けそうだね
~おまけ~
「そういえば国光君、気づいてた?私、ずーーーっと国光君にヴァイオリンの曲屋上で引いてたんだよ?」
「あれは、俺へだったのか…毎回届いていたぞ」
「嬉しい…大好き」
「あぁ、おれも好きだ」
~END~