最遊記
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4人はそれぞれお酒を飲んだり、食べ物を食べたりして、心を落ち着かせていた。なぜなら、瑠々とハオランが仲良くし始めたからだ。
「ふふっそうなの?」
「そうだよ!小さいころは本当に苦労したんだから!」
「仲良しじゃん!」
「今はね!」
「アハハ!」
仲良くなる二人を見て、苛々が全身に伝わってくる
「さっ三蔵様?お酒…」
「もっとだ」
「悟空…食べる?」
「食う!」
「八戒…も飲む?」
「ええ…」
「悟浄?」
「俺も酒」
3人はお酒を飲みまくり、悟空はご飯を食べまくっている。だが、その4人の目の先には、さっきよりも仲良くなり、徐々に瑠々に近づいていく。そんな姿に、爆発してしまいそうな顔をしていく4人。悟空なんかは持っていた肉の骨を手でバキバキと音を立て握りつぶしている。そして何がどうなったのか、ハオランは瑠々の手を取り握り締めた
「なっ!」
「おいおい…」
「あれは何ですか?僕の目の錯覚ですか?」
「俺にもしっかりと見えてるっくそっ!」
そして、真剣な顔で語るハオランに、瑠々は涙を流しながら笑顔をこぼす。涙を拭くと、立ち上がりみんなに一言だけ言って外に出ていった
「少し夜風にあたってくる!」
そういって出ていった瑠々の後ろ姿を見送り、いつどう動こうか考えていた矢先、ハオランが我慢できず後を追うように外に出ようとしたのよ反応的に4人は立ちふさがった。
「えっと……」
「大丈夫!俺達が見てくるから!」
「そそ!お姉さんのことでも見ててよ」
「お前はあいつを気にする必要はない…」
「僕らがそばでついているのでお気になさらずに」
「あ………はい……」
ハオランに向かい笑顔で対応するが、その笑顔はとてもじゃないけど怖かった。5人を置いて、瑠々の元へそっと扉を開け出ていった。瑠々は少し離れた丘の上のベンチに座り丸い月を見上げながら静かに涙を流す姿があった。その姿の美しさに4人の胸が跳ね上がった。少し近づくと、砂利の音で瑠々は慌てた様子で振り向く。そして、気づかれないように涙を拭き笑顔を向けた
「どうしたの?」
笑顔でいうその姿に、胸が苦しくなる。瑠々に話しかけようとしたとき、店の中にいた5人が出てきて、怒っているようだ
「ふん!そんな女にうつつを抜かすとは!」
「我らの方が美しいというのに!」
「貴様らには、がっかりだ!そんなお子様がいいとわね!」
「我々に落ちぬのなら…」
「姉さん!」
「「「「死ね!」」」」
そう襲い掛かってきたのは、さっきまで人間の姿をした妖怪だった。
「チっ面倒くせぇ!」
「最初からお前の経文が目当てだったんだ!」
「なんとなくわかってはいたけどな!」
「女に弱いお前は一番近寄りやすかったのにっ」
「あんたたちに会わせるの大変だったのに!」
「それはそれは、ご苦労様でした」
「ご飯を持ってきてくれたことには感謝してるぜ!」
「お前食べ過ぎなんだよ!」
「‥‥……」
「ハオラン…」
姉たちが三蔵たちと戦っている中、ハオランだけは変身も解かず、じっと瑠々を見つめていた
「……ごめん……」
「……」
そんな中、4人はそれぞれ女妖怪を倒し、瑠々の方へ駆けつけた
「瑠々大丈夫か?」
「お前だけになったな」
「待って!」
「っでもこいつは!」
「お姉さんたちはね!でも、ハオランは…ごめんって…私にもみんなにも何もしなかった!そうだよね!」
「…いいんだ…俺も…姉たちと同じ妖怪……殺されても」
そう言いかけた時、悟空がハオランの前に立ち、グーでお腹をやさしくパンチした
「悪い奴はやっつけた!な?」
「え…」
「…悟空…」
「そうですね!あなたは悪いことはしていない。行ってください!そして、姉たちのようにはならないようにしてください」
「っ!はいっありがとう…」
「おいちょっと待て。もう一つ言っておく瑠々にはもう近づくな…」
「!…はひっ」
三蔵が小声で言うと、ハオランは少し顔色を変え走って逃げていった。遠くで一回止まると大げさにお辞儀をして、また走り去っていった。
「ふふっびっくりしたね!」
そう笑顔で4人に言うと、それぞれが瑠々の頭をなでた
「なっなに///////」
真っ赤な顔をして頭を押さえ問いかけるが、皆が微笑むだけで返事は帰ってこなかった。そして4人は瑠々の方から宿の方へ振り向くと、つぶやいた
「「「「好きだわ…」」」」
そうつぶやいた声は、届いたのだろうか。店の方へ歩き出した4人の後ろ姿に瑠々は唇をかみしめて大きな声をあげる
「みんなが私以外とイチャイチャするのがすごく嫌だった!」
「「「「!!」」」」
その言葉に、4人はびっくりして振り向く、少し膨れた頬に、さっきの言葉が刺さり、4人の唇は緩んだ。そしてにやけながら、瑠々の方へ手を差し伸べる
「ほら来い」
「俺から離れるなよ」
「僕がいつでもそばに居ます」
「瑠々以外見えてねぇよ!」
「っ!……へへっ////」
うれしくなった瑠々は、4人の方へ飛びついた。そして、5人はまた一緒に旅に出る。
~END~