最遊記
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シュェリーは、どことなく花喃に似ている。姿と言うより、しぐさだったり…話し方が……落ち着く。
「どうしたの?八戒?」
「あ…いえ……何でもありません」
「そう?」
そう微笑む彼女にドキッとする。沢山話して、どんどん彼女に惹かれていく自分に気づく。彼女のそばに居たい。だけど、三蔵たちと旅の続きをしなければならない。
「ふふっ眉間にしわが寄ってるわ」
「っ////」
ドキッとして、顔をそむける。気持ちを打ち明けるのは簡単な事ではない。だってもう八戒は人ではなくなってしまったのだから…。後悔はない…花喃の仇を取った。だが、そのことで人ではなくなった、そして気になる女に気持ちを打ち明けられない悔しさ。
彼女のしぐさを思い出すと胸が高鳴る。しかし、その時、別のモノが八戒の脳裏をよぎった。
「っ瑠々?」
「?何か言った?」
「あっいえ…すみません」
そういって見つめた先は瑠々だった。瑠々はお酒を片手におつまみを食べていた
「ふっあの子はもう…」
「…優しく笑うんだね」
「え?」
「私たちに向ける笑顔とは違うなって思って」
「そう…でしょうか…」
「そうだよ!何見てたの?」
「あーそのー」
言葉に詰まりながら瑠々の方を見ると、ハオランが瑠々の方へ近づき、目の前に座って持ってきたお酒とおつまみを差し出した。
「わーい!ありがとうハオラン」
「いいよ!ほらこっちもどうぞ?」
「お兄ちゃんみたい!優しいねぇ~ごくごくぷはぁ!」
満面の笑みで会話する瑠々に、八戒は駆け出し瑠々の隣に座る。少し困った顔をしながら八戒は言う。
「はっかいだぁ」
「瑠々、少し飲み過ぎですよ?」
「…だれのせいだとおもってるんだ」
「なんです?」
「いいの!飲むの!」
そういってハオランが持っていたお酒も飲もうと立ち上がるが、ふらついてハオランの腕の中にすっぽりと入る
「あの、このまま俺部屋に連れていきますね!」
「っ‥…」
すっぽり腕に収まった瑠々を抱き寄せハオランは言う。それを見た八戒は、立ち上がったと思うと、瑠々をお姫様抱っこし満面の笑みで言った
「大丈夫です。僕が運びますので、ここの片づけはお任せしてもよろしいですか?」
「あ…はい……」
その笑顔がすごく怖くて、何も言い返せなかった。部屋まで運ばれていく瑠々と八戒の後ろ姿を見送ることしかできず、その場に座り込んだ。瑠々の部屋に着いた八戒はベッドに瑠々を寝かせる。そしてそっと頭をなでると、瑠々の姿を見ながら椅子に座った。
「はぁ…参りましたね…今頃気づくなんて…」
「ん……」
「………」
八戒は椅子に座ったまま本を片手に瑠々のそばに寄り添った。しばらくすると、瑠々が目をそっと開く
「あ…れ?…はっか…い…八戒!」
「あぁ…起きましたか?」
「えっなんで!?」
「それは、さっき下で酔って僕がここに運びました」
「えっごめんでもなんでここに?」
「ん~瑠々のそばに居たかったからでしょか?」
「なにその疑問形!?/////と言うかなんでっ寝顔見られてたってこと!?////」
焦っている瑠々を見つめながら八戒は微笑んだ。そんな八戒の顔を見た瑠々は、膨れっ面で言う
「なんでわらってるの…私は、恥ずかしいのに…」
「実は、色々わかりまして」
「わかったって?」
「僕は、シュェリーに惹かれてました…」
「っ」
「けれども、それは花喃の面影があったからだった…僕は今、本当に心から思っている人がいます。」
「そっそうなんだ」
八戒の言葉に少し顔をそむけた。
「その人はすごくおてんばさんで、悟空と一緒にいつも三蔵に怒られて、でも、甘いものが大好きで、泣きそうな顔になっても甘いものを出せばすぐに笑顔になる。その人の事をほおっておけませんし、とても大切に思っています」
「……えっそれ………」
「気づきました?」
「////気づかないっ」
「おや…では最後まで言わないとわからないようですね」
どういうと、ギシっとベッドをきしませながら瑠々に近づき目の前に顔を突き出した
「僕は、その人のことが大好きなんです。」
「…誰のことなの?……」
「ふふっあなたですよ瑠々」
「っ////」
「わっ」
自分の目の前にいる八戒に涙を流しながら抱き着いた。
「うれしいっ」
「…そうですか?では、お返事をお聞かせ願いたいですね」
「好きっ大好き八戒////」
「よくできました…」
「ん……」
八戒は返事ができた瑠々にキスを交わした。瑠々が押し倒させる形でキスを交わす
「ん…はぁ……はっか…ん」
「これは‥‥抑えられそうにありませんね…」
「ふぇっぁ」
その後二人は朝まで愛し合った。お互いの気持ちを知れたことの喜びの数だけ。
~END~