銀魂
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銀時と離れて暮らすようになってから三年。私はやっとここに帰ってきた。愛する銀時…電話もしてくれるし、メールもしてくれる。そばに居なかったけど、そばに居た気がする日々だった…そばに居ない間銀時の周りには色々あったらしい…新しい仲間もでき、今は神楽ちゃんというかわいい女の子と暮らしている。ちなみに、神楽ちゃんとも新八君とも連絡を取り合っている。会うのは初めてだけれど!
今日は、サプライズで銀時に会いに行く!神楽ちゃんと新八君にだけは知らせてあるけど…きっと知らせていないはず!
万事屋に近づくと、お登勢さんが朝早くから外に打ち水をしていた
「お登勢さん!お久しぶりです!」
「!瑠々じゃないか!帰って来たのかい?」
「はい!向こうでの仕事も終わって、これからお世話になります!」
「連絡の一つぐらいよこしな!」
そういいながらお登勢は瑠々を抱きしめる。瑠々もお登勢さんを抱きしめ返す。そっと瑠々から離れると少し涙目になりながらも嬉しそうにお登勢は笑った
「サプライズです!ただいま!」
「おかえり…こっちでの仕事はここらへんなのかい?」
「はい!歩いていける距離なので!」
「今から会いに行くのかい」
「はい!こっちもサプライズで!」
「そうかい」
満面の笑みで言う瑠々に、お登勢もふと笑みがこぼれる。瑠々はその場を離れると階段をそっと上がり玄関のかぎを開け中に入る。ドキドキしながら、銀時の部屋へと近づいていく。
深呼吸をすると銀時がいるはずの寝室に手を伸ばし、そっと開く
「…………………え…?」
そっと開かれたそのドアの向こうには、確かに愛おしい銀時が眠っていた。だが、一人ではなかった。銀時の横にはきれいな女性が一緒に寝ていた
「…どういうことなのか…理解が追い付かない……だれ……」
その声に気が付いたのか、女性の方が目を覚まし瑠々に気づく
「ちょっとあんた!私と銀さんの部屋で何してるのよ!不法侵入よ!」
「っ!!!」
その言葉に、瑠々は荷物をそのままにその場から走って逃げた。走って走って公園にたどり着く。その頃、銀時の隣にいた女性の声で銀時が目を覚ます
「うるせぇな…っておい…お前人んちで何してんだあああああああああああ!」
「いやん!銀さん私たちの愛の巣に変な女が勝手に入り込んできたのよ!」
「変な女?それはお前だろおおおおおがあああああああ!!」
銀時の声に、神楽が起きてきた
「あれ?銀ちゃん…起きたあるか?……!!!!そっか!今日は来る日だったある!!!!」
「あ?誰が…」
「誰がって、瑠々に決まってるある!だから、銀ちゃんこの時間に起きたんじゃないあるか?」
「さっきの…変な女って…チッ」
舌打ちをした銀時は自分の部屋から飛び出た
「この荷物…瑠々…」
「なに?銀さんの知り合い?」
「てめぇ!まだいたのかよ!っていうか、お前のせぇで勘違いされたんだろうが!!!くそっどこ行った!」
そういうと走って外に出た。あっちを探しこっちを探す。だが瑠々は見つからない。そのうち、雨が降り始めた。銀時は、あきらめず探し続ける。一方で瑠々は雨の中公園のベンチに座り雨に打たれていた
「……」
「瑠々か?」
「……」
聞き覚えのある声に瑠々はその声の方へ顔を向けるとそこには見知った男が立っていた
「小太郎………」
「どうした雨の中…こんな濡れて…」
「うん……」
「…俺のところに来い」
桂は、瑠々に手を伸ばすと、瑠々はその手を握る。フラっと足元から崩れるのを桂は片腕で支え自分の方へ引き寄せる
「ごめん……」
「いやっ////構わん…コホンっ何かあったのだろ…立てるか?」
「うん…ありがとう…小太郎はいつも優しいね」
「///////」
弱った顔でにこっと話しかける。その姿に、桂は瑠々から顔をそむけた。そしてぐっと自分の方に瑠々を引き寄せるとそのまま歩き始める
「なんか…小太郎のくるタイミングっていつも私が落ち込んでる時だね」
「そうだったか?」
「そう…そしていつも慰めてくれるんだ…晋助もだ」
「そうだったな………」
「そしてなぜかそのあとから辰馬が追いかけてくるの」
くすくすっとさっきまでの暗い顔から明るい顔に変わる。雨の中一つの傘、二人は昔の話に花を咲かせながら歩き続ける。雨脚が強まる中、桂の住むところまでまだ遠く、この中帰るのは大変と判断した桂は休める所を探しながら歩く。ふと目に入るのはホテルばかりだ
「致し方あるまい………」
「こた…ろ?」
「すまない瑠々…ここに入って休もうと思う…」
「えっあっ小太郎!」
桂に引っ張られホテル内に入る。雨の音は強まるばかりだ。瑠々は濡れた身体のままソファに座る
「風呂を沸かした。できたら入ってこい風邪をひくぞ」
「うん…そうだね…ありがとう小太郎…でもあれだね…さすがに恥ずかしいね」
「………あぁ…」
そんな中。銀時は未だに瑠々を見つけられず雨の中走っている。その時、エリザベスが銀時の前に現れ、さっきの出来事をカンペで説明してくる。
「そんで!ヅラはその女とどこ行った!?」
『わからない』
「ちっ!公園から……ヅラんち…の間に何か…まさか!」
何か思いついたのか一気に走り始める
その頃の瑠々はお風呂から出てきていた
「服どう乾かそう…」
「……/////////」
「小太郎?」
「あっイヤっそのっ///////」
焦る桂を背に、瑠々は服をハンガーにひっかけると、桂に近づきおでこに手を当て熱がないか調べる
「っ!!!!!!///////////」
「え?」
くるんと瑠々の世界が回る。気が付いたらベッドの上に寝っ転がっていて、自分の上には桂の顔があった
「こた?」
「瑠々…なぜお前は銀時などを選んだ…いつもお前のそばに居たのは俺だろう!」
「こたろ……」
「泣くのはいつもあいつの為だ…なぜ俺ではない!」
「んっぁっこた………ろ……ふぁっ」
いつもと違う桂の行動に戸惑いながら桂の身体を自分から離そうとするが、男の力には勝てない
桂は、今まで我慢していた分の思いをぶちまけようとしていた
「瑠々…瑠々…」
「小太郎…」
「好きだったんだずっと…ずっとお前だけを見ていた…俺じゃダメなのか…」
「……小太郎だったらよかったのかもしれない。あんな魚が死んだような目をしているやつじゃなくて…女を自分の部屋に…私がいた場所に私以外の女がいた…」
ふと、さっきのことが頭にまたよぎる。涙が流れ落ちたのを桂が指ですくい上げ優しく話しかける、
「そんなはずはない。あいつはいつもお前のことばかり気にかけていたのだ。その女はどういったやつだったんだ?」
「メガネかけてて…ストレートロングの髪の毛。美人で、なんか…へんな服着てた…忍者みたいな」
「ふむ…覚えがあるような…」
「知ってるの?」
瑠々に馬乗り状態のまま話が進む。
「……嬉しそうな顔をしているな」
「え?だって…もし、もし本当に私の勘違いだったら…嬉しいよ…」
「俺が告白していると言うのにお前は…」
「はっ!そうだった!ごめん小太郎!!!」
「それはどっちのごめんなのだ」
その言葉に瑠々はすごく申し訳なさそうに、悲しそうな顔をしながら答える
「小太郎のことは好き。言っちゃえば、小太郎も晋助も辰馬も好き。お兄ちゃんみたいな…弟みたいな…好き」
「その中でなんで銀時だけが特別になった…」
「ん~わからない!でも、面倒臭そうにしながらも、人のために…自分よりも誰かのために突っ走れるあの後ろ姿に惹かれたのかな…」
「……そうか…あいつはこんなに愛されているんだな」
そっと瑠々から離れ、隣に座り込む。そして、微笑みながら瑠々を見つめていった
「そういうところを好きになったのだ」
「小太郎…ありがと!いつもそばに居てくれて…大好きよ!」
ぎゅっと抱きしめた瑠々をそっと抱きしめ返し微笑む。その時だった、ドアの外で大声が聞こえ、ドンドンとドアをたたく音がする
「お客様!困ります!」
「うるせー!瑠々!瑠々!」
「他のお客様のご迷惑になりますので!おやめください!」
「知るか!そんな事よりも大事なことがあんだよ!合鍵あんだろ!よこせ!」
知った声と、困ったような従業員の声が響く。次の瞬間、バンッとすごい音とともにドアが勢いよく開く
「瑠々!」
「銀時!」
「…すさまじいな…」
「てんめぇヅラ!」
「ヅラじゃない。桂だ」
そういうと、手の中にいた瑠々とひょいっと銀時に手渡した。
「雨が降ってきたから、服を乾かすために寄っただけだ。妹のように可愛がってきたからな。風邪などひかせたくない。わかったか」
「小太郎…」
「ヅラ…」
「ヅラじゃないと言っているだろう。それでは銀時が来たから、俺はこれで失礼しよう」
そういって、従業員に謝りながら部屋を出ていった。その後、銀時の腕の中にいた瑠々は、ハッとし、そっと銀時から離れる
「何しに来たの」
「おまっ!…っ!お前が来るなんて思わなかった…」
「だから女を連れ込んだの?」
「ちげーよ!勝手に入ってきたんだよ!お前意外を俺が好きになるわけねーだろ!!!」
「!」
その言葉に、瑠々は顔を真っ赤にしながら涙を流す
「ばかっ」
「なんでだよ!」
「隙があり過ぎるのよ…」
「なんも言い返せねぇ…」
「私以外…もう女を誑し込まないでよね!」
「誑し込むって…オレは別にっ」
むすっとした顔の瑠々の顔に、銀時が息をのんだ
「銀時は、銀時が想っている以上にかっこいいんだから…わかっておいてよね…」
「瑠々…」
「私の銀時なんだから…」
そういうと、ぎゅっと銀時を抱きしめ首にキスとした
「ん…瑠々…」
「これは私のってあかしだから。もう他の人…部屋に入れちゃダメ」
「なんだよその可愛い顔…反則だろ…」
「返事!」
「YES MOM!」
ふふっと満足そうに微笑み銀時に抱き着く。そしてそのままベッドへ倒れ込み、2人の久々の甘い時間が流れたのであった。
END