銀魂
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「なんでぃ…お前町に迷い込んじまったのかィ?」
「クゥ~ン」
「ほら来い。拾ってやらァ」
「ァン!」
「お前メスか…帰ったらまず風呂入るか」
夜巡回中だった総悟は、路上に座り込んでいる茶色い毛並みの狼を見つけた
まだ小さく警戒心なんて全く持っていない無邪気な子狼
しかしこの狼の成長は、異常に早かった
あれから一ヶ月……もぅ成犬のように育ちきった
「中峰!メシの時間だぜィ」
「ワォーン!」
中峰にご飯を持ってきた総悟に、気が付いた土方が、怒りながら総悟と中峰に近づいてくる
「オイ総悟!今日は、俺の番だろうが!」
「メシやり何て誰がするかって初めに言ってたのは、誰ですかねェ…
中峰もモテモテだな」
「?」
「わかんねぇか」
ため息交じりで総悟がつぶやくと、頭の中に声が流れ込んでくる
私…総悟が一番好き……
それにびっくりした総悟は、中峰を見つめ問いかける
「!?なっ中峰?今喋らなかったかぃ!?」
「ァオ?」
「気のせいですかぃ…何だったんですかねぇ……ほら食べろ」
「はむもぐもぐ」
「総悟行くぞ」
「へーい…じゃぁ留守番頼んだぞ」
土方に呼ばれ総悟は、渋々返事をし中峰の頭をポンッとなでると留守を頼んだ
中峰はそれに合わせコクリと首を振る
そして屯所の門まで二人を見送る
二人に頭を撫でられて少し微笑んだ顔をしたような表情をした気がした総悟と土方であった
「まったく何て賢いんですかねぃ土方さんよりも」
「あんだとコラ!いや…賢いのは確かだが。」
「でしょ…だからもぅいらねぇんじゃねぇですかねぇ土方さんは」
「オイ待てェ!!なんだ俺はいらねぇってか!狼以下か俺は!!!」
「まぁ……そうなりやすねぇ…」
「そっ!チッ」
いがみ合いながら巡回をする2人。2・3時間後巡回を終え頓所に戻ると、屯所は慌ただしく何かを探しているようだった。
何事かとあわてている隊士に聞くと中峰が頓所を飛び出したという
それを聞いた総悟は怒りを露わにしながら言葉を発する
「なんでだィ…てめぇら中峰に何かしたんじゃねぇだろうな!」
「お、沖田隊長…違います!さっき頓所にある人物が尋ねてきたんです
その人によると沖田隊長を狙う奴がいるという話しで
なんかその話しを聞いたか何だかわかりませんが…それから中峰の姿が見当たらなくなったんです」
総悟は、まさかと思い、その隊士に今度は静かに問いかける
「くそっ俺を狙っている奴の居場所は見当ついてんのかィ?」
「はい!その人が言うには、川沿い近くの使われていない大きな屋敷だそうです」
それを聞いた総悟は、何も言わず屯所をあとにしようとしたが、後ろから土方に呼び止められ振り替える
「総悟俺もいくぞ」
「ええーいらないでさぁ」
「てめっ」
「嘘でさぁ…有り難いんで受けとっときやす」
「素直なのか素直ないのか…よし行くぞ」
「はい」
2人は川沿い近くの屋敷に走った。しかし2人が着いた時、屋敷の庭の方から バンッ という銃声が鳴り響く
同時に犬の泣き声のような キャィン という声が聞こえる
2人は、青ざめ中に駆け込んだ
犯人らしき連中がいっせいに2人を見るそしてそいつらの中心には、中峰が血まみれになりたおれこんでいる
「「てめぇら(怒)中峰を!!!」」
「し、真選組!はっ沖田総悟!!お前等かかれ!」
『うおぉぉぉおぉ!!!』
「おりゃぁ!!!!」
「邪魔だあぁ!!!」
怒りに任せた戦いはあっさり勝った。2人は中峰に走りより、総悟は中峰を抱え息を確かめるが、しかし中峰はもぅ息をしていなかった…
ぎゅっと抱きしめたが身体は冷え切っていた…胸からは銃でいたれたのであろう場所から、血が流れ出ていた。他にも、数か所傷が見当たる。
きっと、戦ったのだろう…1匹で10人以上も相手に立ち向かって、でも勝てなくて。間に合わなかった…
そして屯所へ連れり、真選組全員で中峰の墓を作り祈った
あれから二ヶ月後
皆は、まだ中峰を忘れられず毎日のように墓に祈りを捧げた
そして、それから一週間ご18歳ぐらいの女性が屯所を訪れた
茶色い髪に茶色の瞳整った顔立ち
白いニット帽をかぶり、ロリータみたいな真っ白な服を着て、お尻には尻尾の飾りみたいなものを付けた少女はそこに立っていた。屯所の中に入り、その子は声をかける
「あのすみません」
「はい―――っ!!(綺麗だ)////何かご用でしょうか」
「……山崎さん…沖田総悟さんに会いたい…」
「えっな、ななななんで名前/////」
「?だって…可愛がってくれた……でしょ?」
「かっかかかか可愛がった!/////」
「総…悟は……」
「あっはい!ただいまっ////」
訳もわからず山崎は、その少女を連れて近藤、土方、総悟のいる部屋に走った
そして慌ただしく扉を開くと、不機嫌そうに3人は山崎を見る
「山崎ィ!!もうちょっと大人しく扉を開けんか!!」
「局長!すっすみませぇん!!でも!!沖田隊長にお客様が」
「俺にかィ?」
「珍しいじゃねぇか総悟…んで?誰なんだ」
「おっ気になるなぁ」
総悟にお客なんて珍しかったため、2人はわくわくしながら山崎が連れてきた人を見ようとする
山崎はあわてながら答える
「ちょっ局長…楽しまないで下さいよぉ…あっ入ってください」
「………!会えた」
「誰でィ…知らない顔だな」
「総悟…私が解らない?」
少女は総悟からの言葉にしょんぼりした顔で問いかける。それを見てた土方が、ため息交じりに総悟に話しかける
「おい総悟あっちは、知ってるみたいだぞ」
「そうみたいですねィ」
「十四郎…」
「!?てめぇ…なんで知ってやがる…」
土方の名前を呼んだ少女に土方は警戒を強める。
そんなことは、関係ないといった感じに少女は時計を見ると、きょとんとした顔で言う
「ご飯の時間……ご飯」
「!!何言ってやがんでィ…」
ピリピリする空気の中、時計がなる
ふと目にしたその時刻はいつも中峰がご飯を食べていた時間だった。
少女は悲しそうにしゃがみ込み上目づかいで3人に問いかける
「………ご飯…今日はおあずけ?
私…総悟達に会いたくて…時間かかったけど…
帰ってきたの…」
「何言ってやがんだコイツ…」
「土方さん同様頭いっちゃってるんですかねィ」
「どういう意味だコルァ…」
二人の足り取りに少女はある名前をつぶやいた
「…………中峰…」
『!!』
4人はなんでその名前を知ってる!といったような顔で少女を見る。少女は皆を見つめながら話を続ける
「私の名前……あなたがつけてくれた…
総悟…ねぇ……まだ思い出さない?」
「中峰…うんなわけあるかィ…アイツは狼で…もういない!!」
「ここにいる…証拠ならある」
そういうと被っていたニット帽をとる。そこには犬の耳らしきモノが付いていた。
その姿をみた総悟は少し怒った声で言う
「おちょくってんのか」
「違う…本物だから…もう一つ証拠に人間のような耳は、付いてない…」
「!ほんとだどこにもないぞ!総悟!トシ!」
「勲…お前にも会いたかった…」
ニッコリと近藤に話しかける中峰を名乗る少女。一瞬近藤はほわ~んとしたような顔をしたが、我に返る
「/////ハッ!俺にはお妙さんという未来のお嫁さんが!!!」
「いつまでストーカー行為する気だよ……いい加減にあきらめな…」
「おい…お前の名前」
天人だとか考えず、総悟は寂しそうな顔をしながら、少女に問いかける
少女も、悲しそうな顔をし中峰を名乗った
「中峰…付けたの総悟」
「……中峰…なのか」
「ワン…総悟……」
信じてくれないの?と中峰は総悟と見上げる。その仕草は、中峰がいつも、ぼーっとしている総悟に、そっと気が付いてほしいときにする仕草だった。
その仕草に、ふっと笑顔を見せる総悟は中峰の頭をなでながら話を続ける
「全然中峰に見えなくなったねィ」
「犬神様に人間にしてもらった…
気に入らなかった?総悟…十四郎……勲…山崎?」
しょんぼりしながら上目づかいで問いかける中峰に、ほわ~んとした顔で、4人は同じポーズで、親指を立て、中峰の問いに答える
『かなりOK(です)だ(ぜィ)!』
「そっか…よかったぁ。二ヶ月もかかった……」
ホッと中峰に、総悟はあの時のことを持ち出した
「中峰…なんであんな危ないことしたんでィ……そんなことしなけりゃぁ「でもそのおかげで…人間になれた…半分だけど……」
「よかったよ…お前が帰って来て」
「十四郎…ありがとう……」
「中峰…お前狼だった時俺に話し掛けなかったかィ?」
「…私…総悟が一番好きって言った…」
その言葉に総悟はびっくりしながらも確かなことを確認する
「!…やっぱり……言ったんだな!」
「言った…聞こえた?」
「聞こえたぜィ…俺も中峰が一番好きだ」
「嬉しい…人間になって良かった」
「中峰…こっちきなせィ」
総悟はその場に座り込み、両手を広げ中峰を呼ぶ、それに尻尾を振りながら中峰は総悟の腕の中へ飛び込んだ。
飛び込んできた中峰の頬に手を添え、自分の顔へと近づけると、チュッと音を立てながら、総悟は中峰の唇にキスをする
それを見た3人とキスをされた中峰は驚いて総悟を見つめる
『!!??』
「そ、うご?これは…」
「キスでィ…気にいらねいかィ?」
「ううん…温かい……」
にっこり笑った中峰にまた総悟はキスをする
何度も何度も…
これから知らないことを全部教えてあげると甘く囁かれた
少し頬を赤らめながら中峰は頷く
それもまた綺麗な顔で
~ END ~