薄桜鬼
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
島原手前、団子屋看板娘
「いらっしゃーい!」
「瑠々ちゃん!団子5本ね!」
「はーい!」
「今日も元気だねぇ瑠々ちゃんは…わしは元気を分けてもらってるよ」
「そう?今日も元気に過ごしてね!」
男女問わず、人気のある団子屋看板娘、瑠々は、毎日笑顔で接客をする。店内は、明るい声であふれかえる。店の外の席にも何人か座っている。団子を運び、お茶を運び、笑顔を運ぶ。そんな瑠々を店の亭主である父親が呼びつける
「瑠々、裏に来てくれるか」
「はーい」
「言っちゃうのかい?私たちの愚痴聞いとくれよ」
「冴さんの愚痴はとまらないよお」
「ははっ!ごめんね!お仕事終わったら聞くよ!だから、旦那さんと別れるーなんて言わないで!」
「そんな笑顔で言われちゃぁねぇ」
おばちゃん二人の引き留めにも、笑顔と愛嬌で答え、愚痴を聞くのを回避すると、父親のところに走っていく
「悪いけど、今夜、島原のいつもの店に団子を届けてくれないか、今日昼間は色々忙しいらしくてね夜しか時間がないみたいなんだ」
「うん!わかったよお父さん、そういえばお母さんは?」
「……あそこだ」
「…あ………」
あきれ顔で父が母の方を指さすと、そこにはさっきのおばさん達と座りながら話をする母の姿があった。それを見た瑠々と父は顔を見合わせ苦笑いを交わした。
そして、夜になり、父に頼まれた団子を手に、島原を走っている。いつもの届け場所につくと、店に入る
「まいど、団子のお届けです!」
「おお!瑠々ちゃんじゃないか」
「あっ原田さんに永倉さんに平助くんだ」
「相変わらず元気だなぁ」
「そうですか?あっはいありがとうございます」
「こんな夜に配達か?」
番頭に代金をもらった時、平助が後ろから話しかける
「うん!昼間はお忙しかったみたいで!」
「あぶねえだろ!女ひとりでこんなとこ!」
「そうかな…毎回来てるから平気だよ!」
「そんなわけあるか!送ってく!」
「おい!いいのか?俺ら入ってるぞ?」
「おい、新八…察しろよ……」
永倉は、原田に押されながら奥に入っていく。途中、振り向いてウインクしたのを平助は真っ赤な顔で見ていた
「い、行くぞ///」
「え?うん」
二人はゆっくりと島原を歩きながら瑠々の家に向かう
「平助くん、いいの?お酒飲みに来たんじゃないの?」
「いいんだよ!そんな事より、おまえの方が大事だっつの/////////」
「ん?なんて言ったの?」
「き、ききき気にするな!」
「うん?」
瑠々の家まで二人は楽しく話しながら歩く、そんな時間はあっという間に終わる
「うちの店だ!ありがとう!平助くん!」
「いいって////きにすんなよ!今度、夜に行くときは俺に言えよ!いつでも、一緒に行ってやる!」
「え?でも、迷惑でしょ?巡回もあるし…気持ちだけうけとっ「ダメだ!迷惑じゃねえよ!!お前に何かあったら困るだろ!!!」
「平助くん…ありがとう!本当に優しいね」
平助の優しさにニッコリと微笑み返す。その笑顔に、平助は口を手で覆い顔を真っ赤にする。瑠々は、笑顔のまま、平助に話しかける
「平助くん、…もしよかったら、お茶飲んでいかない?お酒は出せないけど、お茶とお菓子くらいなら出せるよ!お父さんとお母さんは今日出かけていないけど!」
「なっ!!!(瑠々と二人っきり!!!!)」
「え?ダメ?そうだよね!永倉さんや原田さん待ってるもんね!ごめん!」
「いや!!!それはいいんだ!左之さんたちは勝手にやってるから…そうじゃ…なくて…/////お前は、俺と二人っきりで大丈夫なのかよ」
「?なんで?」
あっけらかんとした顔で、平助に返す瑠々に、平助は、ため息を漏らす。
「はぁ(こりゃ脈がないなぁ)」
「平助くん?」
「お前がいいならいいけどよ……どうなってもしらねぇぞ」
「入って入って!」
平助のつぶやいた言葉は、瑠々の耳には届いていないようだった。家に入るよう言われ、お茶の間に呼ばれる。瑠々は、お湯を沸かしに台所へ。その間平助は一人お茶の間で待っていた
「はぁ…こりゃきっついなぁ…完全にただのお友達ですって感じだし…あぁー俺ってばどーすりゃいいわけよ……こんなんじゃいつまでたってもただの友達だよ…この気持ち伝えたら…この関係も壊れるのか?…それだけは……」
頭を抱えながら悩む平助のもとに、お茶を入れた瑠々が戻ってきた
「平助くん、おまたせ!」
「おっおう!ありがとうな!」
「何か独り言みたいなの聞こえた気がしたけど、大丈夫?」
「へ?だ、大丈夫!ちょっと考え事」
「そっか」
「っ//////」
にっこり笑顔で返す瑠々に、平助は真っ赤になりながら出来立てのお茶を飲む
「あちっ」
「た、大変!?お水!!!」
「いや、いい、平気だ…ちちっ…」
「でも……ごめん…熱すぎたかな…見せて?したやけどしてない?」
「え?」
目の前に瑠々の顔がある。平助の口を開け、口の中を調べる。平助は、自分の胸をおさえ鳴りやまない動機を押さえつけようとする
「大丈夫みたい…よかったぁ…」
そういうと、ふと顔を上げる。目の前には平助の顔があり、目をおもいっきりつむっりながら口を開けたままだ
「ふっ…ふふふっ」
「へ?」
笑う声がして、平助はそっと片目づつ目を開くと、目の前で瑠々がお腹をおさえながら笑っている
「へいすけく…ふふっふふふっ」
「なっ終わったならそういえよな!/////////」
「ごめん!!!だって…可愛かったからふふ」
満面の笑みで瑠々はそう答える。その笑顔に、平助の中の何かの意図がプツンと音を立てて切れた
「瑠々」
「へっん……ぁへいすけ…く……んん」
「瑠々、瑠々…瑠々」
「っまっへいすけくん/////まって////やぁ」
「ごめん、ごめん瑠々……好きだ……好きなんだ…」
押し倒されながら、そう平助に言われた瑠々は、涙を流しなが、平助を涙目で見つめる。その顔を見た平助は、ハッと我に返る
「わ!わるい…こんなつもりじゃっ」
「そんな……ぅっ…そんな大切なこと…なんで………こんな形で…」
「瑠々…本当にごめんっ!」
平助はその場から走って逃げた。瑠々は、畳の上で乱れた着物を直しながら泣き崩れた。
翌日、平助は巡回で瑠々の店の前を通るが、いつものような明るい声が聞こえてこない。聞こえてくるのは、瑠々がいないことに対しての周りの心配する声。
「亭主よ~瑠々ちゃん大丈夫なのか?」
「そうよ!いつも元気なのに…何があったんだい?」
「それが、体調を崩したらしくてね、部屋から出てこようとしないのよ…私も旦那も心配でね…」
「ご飯は食べているのかい?」
「それが、ご飯も食べないんだよ…俺は心配で心配で…「朝からごはん2杯食べたわね」
妻の突っ込みに、周りのみんなは笑いだす。でも、やはり、いつもみたいな明るい笑い声ではない。
「おい、へーすけ、どーした」
「さのさぁん、俺どーしよお」
「は?」
平助は巡回しながら原田に昨日のことを相談した。すると、原田は驚いた顔をしたかと思ったら急に笑い出す
「そりゃお前!くっくっくっあっはっはっはっそれ、屯所に持ち帰って、新八にも聞かせようぜ」
「ちょっと左之さん!やめてよ俺の不幸楽しむの!」
「これは面白いだろ(笑)」
「なんだよそれー!俺は真剣に悩んで相談してんのにー!ひでーよ!」
原田は笑いながら平助の先を歩く。それから、数日が立つが、瑠々は全く店に来なくなった。
「おじさん」
「?あぁ平助じゃないか、どうした?悪いな…瑠々はまだ、体調が治らないらしくてね」
「俺…俺お見舞いに行っていいかな!」
「かまわないよ…ありがとう」
「いいんだ…心配だから…あいつの笑顔……見たいんだ」
「………そっか…家内に家の鍵を借りてくれ、きっと瑠々は眠っているから」
「わかった」
平助は、鍵を預かると、瑠々のいる家に走った。
家につき、鍵をそっと開け瑠々の部屋へとそっと廊下を歩き向かう。部屋の前で立ち止まると、深呼吸をする
「瑠々、いるか?」
「………」
「っ…俺と話したくないのはわかる…けど!俺…」
「………」
部屋の中からは、一切応答がない。平助は、この間の出来事のせいだと部屋の前でうずくまる。すると、部屋の中から声がする
「誰?お母さん?」
「っ!!!(寝てたのかっ)」
「お父……さん?」
「…ごめん…俺……」
平助は申し訳ないのと、恥ずかしいので、小さい声で言う。
「へい…すけくん?」
「あぁ…俺…入らないから安心しろよ!」
「うん……」
「っ…やっぱり…会いたくないよな…本当にごめん…俺のせいで…店にも…出れなくなって……そのっ」
自分のやってしまったことへの恥ずかしさが、たまらなく涙がこぼれる、どう誤ればいいのか、どう説明すれないいのか、考えても出てこない。すると、部屋の中からか細い声が聞こえる
「ちが……うの…」
「え?」
「……入ってもいいけど…離れていてね」
「あぁ……」
中に入ると、布団の中で寝たままの瑠々の姿があった
「次の日…に風邪ひい…ちゃって……まだ直ってないの…よ…くなってきてるって、お医者様は、おっしゃ…てた…から……」
「っそんな!声出すなよ!無理すんなって!俺、帰るから!風邪だって知らなくて…」
「ちがうのっけほっへいす…けくん……に…話…あって…」
「そんな辛そうなのに何も話さなくていい!つーかあまり聞きたくないかもしれない……元気になったらでいいよ…」
しょんぼりした顔をした平助に、##NAME2##は身体を起き上がらせて話しかける
「へ…すけくん…そこの水…取ってもらっていい?」
「っ……こ、これか?」
平助は机の上にある、水差しから湯呑に水を注ぎ手渡すと、ぎゅっと手を握られる
「っ////////////瑠々っ//////」
「ありがとう……」
手を握ったまま瑠々は水を飲む
「ふぅ…これで落ち着いた……」
「あっのっ//////手//////」
「うん。逃げちゃいそうだから、私の話も聞かないで…けほっ」
「おい!大丈夫かっ!ご、ごめん!」
咳き込んだ瑠々が心配で顔を近づけるが、すぐに離れる、だが瑠々に引っ張られ、押し倒す格好になる
「っ/////////////そのっ直ぐどくからっそのっ手、放してくれ///////」
「駄目、逃げるもん…聞いて?」
「///////」
吐息が近くに感じる。心臓が飛び出てしまいそうだ。
「あのね、この間、平助くんは私に無理矢理口づけをし、押し倒し、首筋を嘗め回しました」
「////////なんだよっ/////言うなよ…ごめんって//////」
「まだ、話は終わっていません!」
「はいっ!」
「それで、そんな無理矢理されている中、あなたは私を好きだと言った」
その言葉に、平助は申し訳なさそうにする。すると、[#dn=2#]はさっきまで握っていた手を、頬に移すと、自分の方へと引き寄せる
「そして、逃げましたね」
「//////はい………」
「私の返事も聞か「だって!瑠々泣いてたじゃんか!そんなの見て、返事なんか聞けるかよ!!好きな女泣かせたんだぞ!!!」
「そうだよ…私を泣かしたんだよ…責任とってよ」
「責任って…言われても……」
どうすればという顔をする平助の顔を、自分の顔にさらに近づける
「責任、とって?」
「へ?」
唇と唇が触れる。あの時とは違う、優しく、温かい口づけを
「これが、好きな人とする口づけだよ…今度からは優しくして?暖かくて、優しい…」
「そっそれって///////」
「私も、好き、平助くんのこと、大好き」
「///////////瑠々…もう一回しようぜ…今度は俺から」
「ん…」
甘く、優しく、瑠々を包み込むようなキスを交わす。そのまま、二人は見つめあい、布団の中へと愛を確かめ合った
翌日、巡回をしていた平助と左之、原田は団子屋の前を通ると、いつもの活気が戻っていた
「瑠々ちゃん団子追加ねー」
「はーい!おじさんそろそろ仕事に戻らないと!親方にしかられるよー!」
「やっべっ!ここに勘定置いとくね!!!!」
「まいどありっ!またお待ちしてますね!」
元気に働く瑠々の姿に平助はホッとしたような顔をしていた。その顔をみた二人が、ニカッと笑い肩をがしっを抱き寄せる
「なんだなんだぁ?何にやけてんだぁ?」
「おいおい、なにかあったなぁこりゃぁ」
「なんだよ////いいだろ別にっ////」
「団子でも食べていくかぁ!」
「えっ新八つぁん!」
「おお!いいねぇ!瑠々ちゃんこっちに団子おねがーい」
原田が、瑠々に団子を頼むと、笑顔で近づいてくる
「あっ皆だ!お団子ですね!いくつにします?」
「愛の分だけ」
「へ?」
「ちょっと左之さん!!!////////」
「あのっ/////」
真っ赤な顔で奥に走っていく瑠々を、平助が追っていく
「瑠々!」
「っへいすけくん///////」
「ごめんな…面白がってんだ」
「う、うん///////あのっ今日はね…夜…お団子を配達に行くんだけど…一緒に」
「行く!決まってんだろ!ぁ…瑠々」
「ん?…んぁ…はぁ……お仕事中なのに…」
「気持ちが抑えられなくて…好きだ瑠々…」
「うん、私も大好き」
団子屋の裏で、ラブラブなところを、原田や永倉がニヤニヤしながら見ていたことは二人は知らない。
~おまけ~
「いーや、俺の方が大好きだ」
「そんなことない!私の方が好きだもん!」
「なんだとぉ!じゃぁ俺は、大大大大大大大好きだ!」
「私だって負けないもん!大大大大大大大大好きだもん!」
「おい、左之…ちょっとムカついてきたぞ」
「俺も思ってた…引きずって巡回に向かうか」
~END~