紅色の空
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常陸院兄弟に
暇を与えるべからず
この言葉は後に、ホスト部員の脳裏に深く刻まれる事となる
南校舎の最上階 北側廊下を一人の男子がバタバタと突き当り音楽室に向かって走っている。
そして、音楽室についたその男子は、凄い形相で扉を開け叫ぶ
「光!!馨!! 部のHP管理は真面目にやるという条件でまかせたんだったなあ…」
「ハァ~?やってますうー」
「だから、昨日だって明け方までかけて…」
光と馨はそう言葉を発しながら、PC画面を環に向ける
「「ハルヒの合成写真作ったんじゃん 懐かしいフレーズに乗せて」」
「あらあら、〔脱ぐとスゴイんです〕ハルヒ…脱ぐとすごいの?」
「!!??」
「ひゃーハルちゃんかっこいいー!!」
「馬鹿者ォ!!!!技術の無駄遣いだ、恥を知れ!!!」
キーっと怒りながら双子に怒る環だが、何やら雑誌を取り出すと双子に見せごしょごしょやり始める
「やるなら、このアイドル写真集と合成しなさい ピンクのフリフリ服が所望じゃ。」
「こんなの本人に着せたほうが早いよ。つか、瑠々に着せたい」
「おお!その手が!」
「「やめて(下さい)」」
環が私物からなぜか女性服を選び始める。光と馨は暇そうに椅子に座るとだるそうに話し始める
「はーーーーなんか最近ヒマなんだよなー ハルヒおまえん家行っていい?「ダメどーせバカにするから」
「んじゃ、おまえの女疑惑タレ流していい?ヒマだから」
「ちょっと二人とも!ハルヒはおもちゃじゃない!」
「えーーー」
「瑠々、甘い!ハルヒは僕らの「完全なおもちゃだよ」」
クスっと笑顔を浮かべながら二人は言う。
常陸院光(兄)馨(弟)
部内一の快楽主義人間でございます
彼らにとって、世の中とは
「僕ら」と「僕ら以外」に分類され
言動のすべては「彼らにとって」面白いか、面白くないかに
基づかれているのでありました
そんなホスト部員の前に黒魔術部部長である猫澤梅人(黒マントをかぶり手には猫のパペットとした人)が扉からこちらをにやりと微笑みながら覗き込む
「おもちゃがお好きなら、ぜひ我が部へ~~~~」
一瞬部室が凍り付く
「世界の古魔道市開催中~~~~今ならもれなく、素敵な呪い人形プレゼント~~~」
「猫澤先輩…相変わらずですわね……」
「…なんであんなすき間から…;」
「猫澤先輩は明るい所がお嫌いだからな。寿命が縮むそうだ。」
さらりとハルヒに言う鏡夜。その後ろから環がぬっと出てきて、静かに語り始める
「あの人に関わってはいけない…」
「!!」
「環…ハルヒびっくりしてる…」
「だがこれは、言っておかねば!
関われば必ず呪われ…」
言いかけた時である。猫澤のいるドアをこじ開け、懐中電灯を光らせて猫澤に向ける奴らがいた
「呪い人形って何?」
「このぐらいの光は?ダメ?」
「ギャーーー!!!!人殺しイ~~~」
「わーーーーーー光!!馨!!なんて事を…」
猫澤の魂が抜けているその時に環は自分に何があったのかを語り始めるが、鏡夜がそれを突っ込む。そんなやり取りを見ていた双子は言う
「「…そういえば…猫澤先輩の悪口を言った者は、XXXが△○☆に…」」
「わーーーーーー!!!!瑠々!俺のXXXを見てくれェェ!!!」
「バッ!何言ってるのです!ハルヒ!変態が来る!逃げて!」
「自分よりも瑠々先輩です!」
「「…なワケないじゃんバカじゃない」」
双子の発言で、環が混乱をし、それに巻き込まれた瑠々たちまでもあたふたする。それを見ながら双子は小ばかに環に言葉を投げつけ、椅子に座り窓の外を眺めながらまたしてもつまらなそうに発言する
「はーーーーなんか面白いことないかねーー瑠々かまってくれないし」
「ハルヒも部になじんできちゃったしねーー瑠々かまってくれないし」
「…光…馨…ちょっと来い…」
二人のあまりにも行き過ぎた行動に環がキレながら2人を呼び出し小一時間説教をし、接客禁止令&罰そうじを命じられ、不機嫌にソファーに座っている。それを見たお客様方は具合が悪いのかと心配する。
そして、ハルヒの接客していたお客様が、光と馨の見分け方についてハルヒに質問をする。
「ねぇねぇハルヒくん。左わけが光くん、右わけが馨くんなのはわかるんだけどー」
「他にわかりやすいポイントってないかしら?髪型変わるとわからなくって。」
「ハァ。そうですね…しいていえば…光の言動の方が一割増性格悪そうですよ?」
悪気なんて一ミリもないハルヒの言葉に、光は硬直し馨は笑いがこらえられずぶっと吹き出す
この悪気ゼロで言ったあの言葉が引き金になりました。
「くっくっくっくっごめ…光…ぶふっ」
「…言っとくけど僕は包み隠さないだけで、底意地悪いのは馨の方だけどね…」
「…適当言わないでよ光のわがままに付き合ってんのは僕だろ」
「言いだしっぺは僕でも掘り下げんの馨じゃん。イヤなら止めろよバカかおまえ」
「あまりに光がアホで、見れられないからだろ。大体何勝手に瑠々のこと呼び捨てにした上に抱きしめてんの?」
「何!?」
「ハァ!?今そんなの関係ないじゃん!やっぱりバカだな」
突然の馨の言葉に環がめちゃくちゃ反応を示し、光は頬を染めながらも馨をバカ呼ばわりする。言い争いは絶えない
「どーゆーことなのだ光!馨!」
「いい加減にしろよ、僕よか数学よわいくせに このチビ!!!」
「光はもっと語学系勉強した方がいいかもね このデブ」
「見かけは二人とも一緒…何やらやな予感がしますわ」
「同じくです…」
瑠々とハルヒの感は的中することとなる双子の言い争いはヒートアップする。
「人の蒲団にいっつも入ってきやがって、いーメーワク」
「光が寂しそうだから仕方なく添い寝してやって」
「馨の歯ぎしりが」
「光のねぞうが」
「いちいち風呂のぞいてこのヘンタイ」
「エロガッパ」
ヒートアップし、お互いのめくるめく日常を暴露し始める。それを聞いたお客様方は黄色い悲鳴を頬を染めながら上げている
そして、息を切らしながら双子が最後の一言を叫んだ
「「絶交だ!!!」」
~結果論~
暇→機嫌最低のち絶交
絶交宣言をし、1日目の朝がやってきた1-Aでは、ピンクに髪を染めた光と、いつも通りの馨がハルヒの席を挟んで喧嘩をしているらしいとうわさが流れる2-Aにて
「双子はまだ喧嘩をしているのか?」
「そうらしいな。うわさが広まっている。ハルヒも巻き込まれているとのうわさだが、まぁ俺には関係のない話だ」
「関係ないって…鏡夜、ハルヒは私の大切な後輩よ!見捨てないで…何とかならないのかしら」
困った顔をする瑠々をみて、2人も困った顔をする
「え?やだ!ごめんなさい!そんな困った顔しないで!どうにかなるわよきっと!さぁ、学食にいきましょ」
「そう…だな!」
「とりあえずは腹ごしらえだ」
3人は学食へ向かう途中で、ハニーとモリに出くわし、5人で学食に向かうとカウンターにて、双子がまたもめている。それを見たハニーは「喧嘩りょーせーばーーい」飛び出ていき、ケーキを片手に双子の中を取り持とうとするが、余計に悪化…
ハニーは泣きながら戻ってくる
「わぁ~んるーちゃ~ん」
「わっハニー先輩」
「騒がしいと思えば…部の恥だな」
環があきれて言う。瑠々が双子の傍にハルヒが立っているのを見つけると、ハルヒのところへ走っていく
「ハルヒ!学食なんて珍しいわね、どうしたの?」
「2人にひきずってこられて、いつもはお弁当なのです」
「まぁ!そうだったの!実は、私もお弁当学食でいつも環たちと食べているの」
「あっ瑠々!こっち空いるよ一緒に食べよ」
ハルヒと話していると、光が瑠々を自分の隣へと誘う。
「瑠々のお弁当と僕の交換して?馨と違うのにしたらキライなものばかりになっちゃった」
「…もぉ…交換してあげますわ」
「うっわぁ~~~い!」
「ハルヒも食べる?私、ハルヒのお弁当も少し食べてみたいわ」
「もちろんいいですよ!」
2人が食べさせあいっこを始める。周りの女子は黄色い声で「うらやましい~」「瑠々さんなら…」などと声をあげ、男子は「中峰さんのお弁当…」「あの一年うらやましい」などの声が聞こえる
そんな中、馨が自分のランチを持ってきながら席に座る
「なに?瑠々食べさせあいっこしてるの?僕もしてあげる!はいあーーーん」
瑠々の口に自分のランチを一口乗せたスプーンを運ぶ。だがそのスプーンの上に乗っていたものは、瑠々の口には入らず、光の口に入る
「コリャドーモ」
その行動に、怒りがあらわになる馨。パンを投げつけるがガードされる。それの仕返しに今度は光がものを投げつける。二人の猛絶なもの投げ大会が繰り広げられる。間に挟まれている瑠々を真正面に座るハルヒが、おどおどしながら見ている。
そんな光景が繰り広げられ、環がついに怒る
「こら!!!!やめんか2人と…も!?」
言いかけた時、フォークが環へ飛んでくる。それを避けるが、後ろの席で食事を召し上がっていた誰かのスープの中にものすごい音を立てながら、しぶきをあげながら入った。
顔からぽたぽたとスープと垂れ流しナプキンで顔を拭きながら顔を上げる
「きょっ教頭先生!」
「ああ…今日のコンソメも絶品だねぇ……主犯はどなたかね?」
その言葉に双子は環を指さした。そして、何にもしていない環は星座をさせられ、説教されたうえ、放課後食堂掃除をホスト部(連帯責任)でするように命じられる。
なぜ何もしていない自分らが、掃除をしているのかと思いながらも、放課後食堂の掃除を済ませるホスト部員(光、馨抜き)。疲れ切った皆は部室にて力尽きるように椅子に座っている
「…なぜだ…奴らのせいで、俺たちが憔悴しきっている気がする…おかしい…」
「…この状況が続くようなら、兄弟愛設定も考えざるをえないな…」
「指名率はダウン決定ね…」
「ペナルティはおいおい考えるとして…ああハルヒ、何も責任を感じる必要はないんだよ?たとえ元凶が心ないおまえの一言だったとしてもね…?」
ニッコリ笑顔で言う鏡夜に、まぎれもない殺意を感じるハルヒだった。そんな中、ハニーがケーキを頬張りしょげながら言う
「カオちゃんとヒカちゃんがケンカなんて初めてだよねえーー」
「え。そうなんですか」
「予想はしていたけれど…」
「僕、幼等部時から知ってるもん。しゃべったコトないけどいっつも2人だけで遊んでたしねぇ」
「ああ…俺は中等部からしか知らないけど、かえって浮いてたよな。自分以外寄せ付けないって感じで。今より数倍性格ゆがんでたな」
ハニーが言った後に環がそう返すと、そっと瑠々に近づき頭をなでながら話を続けた
「そう考えりゃ、喧嘩なんていい傾向なのかもな。少しは「世界」が広がってきてるって事じゃないの?」
「そうね。ほっとくのも一つかもしれないけれど…」
「そそ!この際、ほっとくのが一番…」
と言いかけた時、環は何かの紐に足を引っかけたと思ったら、左右のから槍が飛び交う。その近くの置物の物陰から双子が覗き込んでいた
「「ちっ」」
「やっぱ制裁!!!」
舌打ちし逃げた双子に環がキレながら追いかける。それを眺めながらハルヒは思う
「(ふうんいい傾向なのか…アレでも)」
「ふふっそうね。でも、初めての喧嘩ですものね。誰かが引き際を教えてあげないといけないわね」
「瑠々先輩…ですよね」
そういって2人は走って双子と環を追いかけた。その後ろをハニーたち3人が追いかけてくる。
そこには、ボロッボロになった環が光と馨の前に仁王たちしながら怒りをあらわにしている
「----…で…?トラップはこれで全部なのかな?迷惑兄弟よ。はっはっはっ見事なまでに同じワナばかり。なぜ俺に全て命中するのか不思議だが」
「光「馨」に聞けば」」
ハモッた言葉にムッとしながらお互いを見る。光が口を開く
「冗談じゃない。迷惑してんのはこっちだよ。馨と、顔も何も一緒でさ。おまえに間違われんのもうんざりだし、ホントは、おまえなんて大嫌いなんだよ!!」
本当は、そんな事思ってもないのにーー…
「そんなの、こっちのセリフだよ…っ見ろ!!」
馨はそういうと、どこからか猫の木彫りを取り出した
「猫澤先輩から入手した呪いの人形だ!!」
その言葉に環は泣き、ほかの皆は魚が死んだような目になった。
そんな中、馨は呪いの人形を手にしながら、話し続ける
「後ろに、光の名を刻んである。人形が受けたのと、同じ苦しみを味わうんだ」
その会話にハルヒがしびれを切らし、前に少し出ながら言う
「ちょっと…いい加減に…」
「ハルヒ下がれ!!危険だ!」
そんなやり取りなんか聞こえていないかのように、馨は、呪いの人形を振り上げると
「おまえなんかこうして…」
振り上げた人形を振り下ろそうとしたとき、2人に近づく1人の人影が。怒った声を上げながら、近づくと、ごつっといい音とともに、光と馨の声がする
「いい加減になさい!」
「「でっ」」
「ただの兄弟げんかにこんなもの持ち込んで!周りに迷惑をかけて!心配までさせて!何をしているの!」
いつもはそんな大きな声を出さない瑠々が、大きな声で2人を怒る。そして、ハルヒも怒りがこみあげていて瑠々の後に続く
「そうだよ!ちゃんとごめんなさいしな!!今すぐ仲直りしないと一生うちになんか来させないからねっ」
その言葉に光と馨は、ゆらりと立ち上がり
「ふぅん…」
「じゃぁ…」
というと、台本とハズレと書かれた呪い人形を手にし、ニヤリと笑った
「「仲直りしたらいっていいわけ?」」
みなは呆然と立ち尽くした。そして、2人は近づき光は馨の頬に手お当てながらしゃべり始めた
「ごめんよ馨…!台本通りとはいえ、あんなひどい事言うなんて…!!お兄ちゃん失格だな…!!」
「そんな…!!僕こそ光に怪我でもさせたらどうしようって…」
「馨!!もう離さないぞッ」
「光うーーー」
イチャイチャし始めた二人に、ハルヒも環もそして、瑠々も心の底から、やられた…と思った。肩を落としている三人を後ろに、ハニーが二人に近づいていった
「なんだーもーウソだったのぉー?」
「「だって、ヒマだったんだもーーーん」」
~結果論2~
暇な双子ほど悪魔なものなし
そしてあの悪魔の日が終わり、平和な日常が戻ってきた
「「はーい久々の『どっちが光くんでしょうか』ゲーーーーム」」
「はいっピンク頭が光くん」
「「大当たり~~」」
「仲直りしても、しばらく色はそのままなのねわかりやすくなって嬉しい」
「イエー」
「ごほうびのちゅー」
そんな2人の背後から瑠々が話しかける
「あら?今日はピンクが馨なのねふふっあまりやりすぎると、大人になったとき大変よ?」
そういってその場から立ち去る瑠々の後姿を見送りながら光と馨は
「…さすが瑠々…こりゃこの先泥沼状態?」
「さすがにきついけど…譲るつもりはないよ光」
「ははっ僕もだよ」
「僕ら」と「僕ら以外」だった彼らの世界に
思わぬ侵入者 到来
「いよいよハルヒの家にお呼ばれか~~ちゃんとお父さんにごあいさつせねば」
「呼んでません。呼んだとしても、瑠々先輩だけです」
「あら嬉しい」
2人が少し成長したお話し…
~ To be continued.
~