紅色の空
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南校舎の最上階 北側廊下つきあたり未使用無人の音楽室 扉を開けるとそこはホスト部
『いらっしゃいませ』
そのホスト部に尋ねてきた一人の少女。
それを見た双子はその少女に指を刺しながら言う。
「「あー!またきたな!ホステス部マネージャー!」」
「申し訳ありませんが…あなた方2人には、用はありません…鳳さん。これは、うちの部長から預かってきた物です。」
「また、ホスト部を閉鎖しろと?」
メガネをあげながら少女に尋ねる。少女は顔色をひとつも変えず答える。
「その通りです」
さてはてこの少女は、といいますと、ホスト部ができる少し前にできた、美女子による美女子のためのキャバクラ部。男どもをもてなす美女子軍団のことである。そのキャバクラ部。略してKK部
のマネージャー”中峰 瑠々”。その容姿は黒縁だっさい眼鏡をかけた左わけロングストレートの茶髪(地毛)お嬢様に見えないが、れっきとしたお嬢様である。
そんな瑠々にドッペルゲンガーズが不機嫌そうに問いかける
「「なーにしに来たんですか~?メガネ先パーイ」」
「うるさいです。ドッペルゲンガーズ」
「ほぅ?成るほど…しかしこの部を閉鎖するつもりはないな。それより瑠々、この部のマネージャーになればいいじゃないか」
「名前で呼ばないでくださる?鏡夜。先輩に言われたら断れないの……それにこんな不細工がいたら儲からなくなりますよ」
「「そうだよ鏡夜先輩!!!こんな人いたら!!」」
双子の言った事に対し環がすごい形相で怒った
「コラッ!いっていい事と悪い事があるぞ! ごめんねぇ瑠々ちゃん」
「別に気にしていないので。本当のことだから……失礼いたしました。」
ガチャ パタン
「落ち込ませたんじゃない?女の子にあんなこと言って」
「だって!ハニー先輩!仕方ないじゃん」
「そうだよ。僕たちの部潰そうとしてるのに…」
「それは違うぞ!瑠々ちゃんは!「環!やめろ。あいつの事情を知っていいのは、俺達だけだ」
鏡夜の言ったことに、ぎくっとした顔をした環は申し訳なさそうな顔をして「…っ!あぁ。」と返す。それを見たハニーはモリに話しかける
「タマちゃん達色々ありそうだねぇ崇」
「あぁ。瑠々って子にもな……」
瑠々は一体何者なのか…なぜホスト部を閉鎖しろと言う脅迫状を送り付けてくるのか…そして彼女がなぜホステス部のマネージャーをやることになったのか…
あれは、2年前環が転入してきた年である。瑠々は、目茶苦茶可愛かった!そう、これは2年前のお話にさかのぼります
「おぉ!これは中峰姫!今日も美しい!どうかこの僕とランチをご一緒させていただけませんか?」
「須王さんだったかな?別に構わないけれど、私お弁当よ?」
「少々お待ち下さい!食堂からテイクアウトしてまいります!」
そう言い残し環は食堂へ走って行った。
その後ろ姿を見ながらクスッと笑う
「面白い方」
「その中に俺も是非混ぜてもらえますか?」
「鳳さん!あなたも?」
「えぇ。是非、環一人だけ抜け駆けは、悔しいですから」
その言葉にぽかんとした(これまた可愛い)顔で
「抜け…駆け?」
「あぁー!鏡夜!ズルいぞズルいぞ!しかも、もぅテイクアウトしてきてるなんて!」
「うるさい!〈ゴツッ〉俺に黙って姫に会いに行ったのは、お前だろうが」
2人が言い争いをしている中、瑠々は何かを考えていた
「ねぇ!私のことは、瑠々でいいよ?同じ年齢なんだし、敬語も無しでどうかしら?」
「「あぁ…////」」
ニッコリと言う瑠々に、少し頬を染めながら二人は返事をした。
「じゃぁ瑠々!お弁当たべよ!」
「こっちで食うぞ。人気がない」
「うん!!」
人気のない静かな場所につきお弁当を開きながら、ふと、気になったことを環が聞く
「でも、なんで1人でお弁当なんだい?」
「あぁ…仲の良い友達が今日風邪で休みなの」
「そうだったのか。これからは、その中に俺たちも混ぜてもらうが、良いか?」
鏡夜がさりげなく言うと、瑠々はとてもうれしそうに微笑みながら返事をする
「うん!沢山の方がお弁当も美味しいものね!」
またニッコリ笑顔を見せるその顔に、ドキドキして、Cランチの味がわからなかった。
しかし、それがアレの始まりだとは、俺と環は、気がつかなかった。瑠々と一緒にいる時間が増えると同時に、休みの時間にいなくなる時間も増えた。
「瑠々、またか?」
「瑠々」
「あっごめんね!友達が呼んでるんだ!また、お昼にね!」
そういって、親友の子にも謝って教室の外で待つ人たちの中に走っていった。しかし、俺と鏡夜は教室の外で待つ人達の事を、誰一人知らなかったんだ。親友の子に聞いても、「何も言うなって言うから、申し訳ないけれど言えない」としょんぼりとした顔で言われた。
「あんたまた環様に付きまとってんの?」
「そうよ!環様も鏡夜様も迷惑してるのよ!」
「顔が綺麗だからって、生意気なのよ」
「あの、親友の子だっけ?傷つれられたくなかったら、あまり環様と鏡夜様に近づかないことね」
「……はい…先輩…すみません」
髪の毛をぐっと持たれ、痛そうな顔をしながら瑠々は答える。
それをにやりと見つめると手を上げ始める
「ちょっと!顔はやばいわ!傷がばれたらやばいとこはやめてよ?」
「わかっていましてよ!」
「うっ」
悔しい…何もやり返せない私……
この人達に従うしかない…
辛いよ……
辛いよぉ…環…鏡夜……
「!!……鏡夜今、俺の名前呼んだか?」
「呼ぶか…それよりもお前だろう?俺の名前よんだのは「…………(嫌な予感がする)」」
瑠々と、昼になって昼食中に、あの人達に呼ばれた理由をきいても、ただ毎日同じ答えだった。「ん?先輩たち環と鏡夜のファンなんだって!ちょっとした情報をお話してるだけよ」
それが半月続き、やはりおかしいと調べた所、瑠々が先輩や同じ年の別のクラスの子達からいじめを受けていることを知った。
しかし、俺達が仲介に入ることで余計ひどくなると親友の子に言われ、今まで通りの日々を過ごすしかなかった。見て見ぬふりをして、距離を取るしかなかったのだ。
「瑠々…」
「なになに?」
「殿ため息つきながら名前呼んじゃって~」
「まさか!!「あんなブサ子ちゃんが好きなの!!」」
「うっ///うるs「うるさいぞ2人とも!瑠々の悪口は、それ以上言うな…怒るぞ」
「「もぅ、怒ってんじゃん…」」
「…」
「てか、何でそんなに気にすんのさ」
光と馨は、理解できないというため息をつきながら接客を待つ、お客さんの所へ歩いていった
それを見いていたハルヒが問いかける
「環先輩、鏡夜先輩。あの先輩…中峰先輩になにがあったのか、そろそろ話してくれてもいいんじゃないですか?」
「…ごめんね、ハルヒ。これは、話せないんだ」
といいかけた時である。扉がガチャリを開く そこに立っていたのは
「すみません。忘れていました。これは、先輩方からです。受け取ってもらえるでしょうか」
「………勿論だよ瑠々」
「殿!!何があるかわからないんだよ!!!」
「そーだよ!!何があるか!!爆発するかも!!!「メガネマネージャー!もって帰ってよこんなの!」」
「……………」
光と馨は環に手渡されたその物を瑠々につき返した
少し様子が変な瑠々に気がついたのは、環と鏡夜だけではなかった
「るー~~ちゃん?ちょっとお話がしたいんだぁ~向こうでお話しない?」
「!!!埴之塚先輩!い…いえ結構です!!帰りますわ!!」
「…どうした…様子がおかしい」
「嫌!離して!!」
ハニーとモリの行動に、さっきの冷静さとは打って変って少し慌てた様子で叫んだ。それを見ていた環が他のお客様に聞こえないくらいの声で言う
「モリ先輩!やめてあげてください!ここでは少し」
「…」
「し、失礼します。」
パタンと扉を閉めて部室を出て行った。
この騒ぎで、お客様には引き上げてもらった。
「ちょっとこっちへ皆集まれ」
「「なに~?鏡夜先輩~?」」
「鏡夜…」
「話すしかないだろう。このままだと、瑠々がどうにかなってしまいそうで…俺は…」
「俺もだ…皆!瑠々の事で、全て話しておこうと思う」
その言葉に部員皆が静かに2人の話を聞いた。全てを…瑠々とのことを…
「僕達悪い事いっちゃった…馨…」
「光…そんな事あるなんて知らなかった」
「中峰先輩……2年間…今でも辛いんですね」
「るーちゃん可哀想」
「あぁ…」
「瑠々を助け出す…鏡夜!」
「無論だ、俺も我慢の限界だ。瑠々をもう辛い目にはあわせない」
ホスト部瑠々を助けだすぞ大作戦!
~ To be continued. ~