紅色の空
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桜蘭高校新聞部
「部長!!ついに、購買者数が一割を切りました 部の存続のためにも、どうかご決断を!!」
「早まるな右京!!あの部にかかわるのは危険すぎる!!失敗すれば廃部どころか退学の恐れも―…」
「落ち着きなさい左京君。右京くんの言う通り廃部だけは避けたい今…彼らに頭を下げるしかないでしょう。成程…ホスト部ですか…」
春爛漫の桜蘭学院よりお送りしております
桜咲き誇るそこは、平安貴族の庭園でした
『いらっしゃいませ』
今年も、進級などというものはなく話が進んでいくのであります。
さて、サクラの下花びら舞い散る中、二人の男女がおりました
「いけませんわ環様…これ以上近づけば、貴方をお慕いする数多の女性に恨まれてしまいます…」
「姫…今ならば、この桜が我々の姿を隠してくれるでしょう。今だけは、君だけの僕…そう…花の精霊が味方するこの瞬間だけは—―…」
「環様…!!」
そしてこちらは、サクラの下優雅なお遊戯が繰り広げられております
「ありゃまた僕の負け?」
「くすくす馨くん残念これで罰ゲームは、馨くんに決まりね」
「あっはは!姫達、お手柔らかにネ馨のヤツ、意外に泣き虫だから」
「光!!嘘つけ誰がなくって…」
馨の言葉に、光は腰を上げ薫に近づくと頬に手を当てる
「ふうん?とか言って僕と2人っきりで罰ゲームしたら、どうなっちゃうんだっけなあ、馨は?」
「だっだってあれは光が!!」
『きゃああああああなになに!?何があったの—――――っ!!?』
そして、小川の近くでは、きれいな水が流れるのを眺めながら、静かにお話をしているのであります
「まあ中庭にこんな素敵な小川が…いつの間に」
「『遣り水』というのですよ。かつて平安人は、この水面を漂う桜の花びらや、紅葉した葉に四季を感じとっていたといいます。姫たちと四季を共にしたいという願いを込めて、作らせて頂きました。
つきましては、いかがでしょう?秋にまた限定少人数で、紅葉のお茶会でも…?」
『よっ予約します~~~!!!』
そんな中、ハニーは何やら二人ばおりをし、たのしんでいるようで、ハルヒは木下、この光景に慣れてきたのか、心の中で少し失礼なことを考えながら過ごしております
「はーるひ!」
「あっ瑠々先輩!かわいいですね」
「え?あぁ、これ?着せられら…動きにくいんだけど…姫たちが遠目で見てるわ!行ってあげて!」
「あっハイ!」
「ありがとう、瑠々さん!」
「私の仕事ですもの!姫様たちのうれしい顔が見たいのですわ」
『///////////』
なぜか、ホスト部ではなく、瑠々に頬を染め、瑠々目当てで来るお客さんも増えているらしい。そんな桜降る中。環の大きな声が瑠々の耳に届く
「瑠々!!伏せろ!!」
「?」
「てぃっ」
環は叫びながら来ると、瑠々を抱き寄せると、そのままコロコロと転がりクシャっと音を立てながら止まる
「光!!このバカ!!危うく瑠々の命の灯が消えかけたぞ!!」
「え?私死にかけたの?」
「殿がちゃんと受け止めないのが悪いんじゃん!いつまで瑠々先輩の上に乗ってるのさ!」
「蹴鞠も満足にできないなんて、桜蘭の開く源氏の名が泣くネ!早くどきなよ!」
「…なんだとォ…」
光と馨の言葉にキレた環は、蹴鞠を手にすると思い切り蹴り上げた
「ならば、これを止めてみよ!!スターライトキ――ック!!」
「「何!?(速い!!でもノーコン!!)」」
環が蹴り上げた蹴鞠は、双子の頭上を飛び越え、パリーンと何かが割れる音がした。双子はそのノーコンっぷりに、笑い転げた。どうやら、さっきの割れた音は、新聞部の窓だったもよう…渋々皆で、新聞部の部室へと足を運んだ
「すみません!!誠に申し訳ありませんでした!!」
「こちらの不注意で、お怪我までしてしまって、申し訳ございません」
環と瑠々は頭を下げ、ハルヒとハニーとモリは割れたガラスを片付ける。鏡夜は謝る日足の後ろに立ったまま。双子はいつものごとき、部室をあさっている
「いえいえそんな…たかが窓ガラスが割れて毬が頭に直撃しただけですから。お気になさらずに。しかし、ちょうど良かった。実はホスト部にぜひ取材協力。願えないかと思っていたところでしてね」
「へえー。新聞部なんてあったんだ」
「うん。でもね…最近は、あまりいい記事を載せていないのよ…」
「通称『桜スポ』」
「校内恋愛事情だとか、家同士の権力抗争によるクラス内分裂とか、過剰にあおりまくったゴシップ紙」
「捏造が過ぎるっつって、もう誰も読んでないけどネ」
そうやって、双子は持っていた新聞をハルヒに見せる。
「確かに…我々は、注目を集めたいばかりに真実を見失っていました。しかし廃部にまで追い込まれて、ようやく目が覚めたのです」
「どうか我々に、力をお貸しください!!」
「春の特集はぜひ『密着!!ホスト部24時!!』で皆様の魅力の真実を!!」
新聞部の言葉に、環の心が揺れ動かされた
「それは…もしやアレか?俺が凶悪犯を追い詰めたり?犯罪防止に日夜奔走する姿を捕えたいと…?」
「は…?イヤ別に『警視庁24時』とかとは、関係な…」
「お引き受けしましょ「お断りします」
引き受けようとした環の背後からポンっと肩をつかまれ、ただ一言断りの言葉を発した鏡夜。。その言葉に、環は否定するが双子も混ざり、鏡夜は環の口をふさぎ否定する
「「つーか、僕ら他人にメーワクかける奴ってダメなんだよね――」」
「(ああ…自分を顧みないって恐ろしいな…)」
「そうですか…うっ」
「部長!!」
「やはり過去の罪は消せないのですね…残念ですが潔く廃部にするしか。ううっ」
新聞部の部長はそういうと頭を抱え床に倒れこむそれを見た環は、声を上げた
「そっそんな事はない!!人は必ずやり直せる!!ホスト部総出で、新聞部の立て直しに、全面協力すると…「「僕らやんないよ!!」」
「な!?」
「そう毎度、殿のお人よしに付き合ってたら、キリないの!!」
「つーか、面倒じゃん。もう帰ろーよ」
「環、戻るぞ。部室で今日の反省会を…」
鏡夜が、言いかけた時、環がショックな顔をしながら言い返してくる
「おまえらには血も涙もないのか!!廃部だぞ!?一家離散だぞ!?」
「環…それは少し違うと思うのだけれど…」
「これは部長命令だ!!断ることは許さん!!」
「「お断りします!!」」</span>
双子と鏡夜のため息でとどめを刺された環はその場に倒れこむ。そして、第三音楽室へと運ばれた。それから数分後起き上がった環は、とんがり〇ーンを指にはめぼりぼり沈みながら食べている
『………』
「あからさまね…かなり怒ってる感じ…」
「『凄く近くにいるが、あえて目を合わせない』という子供の喧嘩の仕方だな」
「寂しがりやだしね……もぅ…ねぇ鏡夜?どうにかしてあげられない?」
「…」
「環の性格上、絶対あのままあきらめないし、そろそろ鏡夜が想ってる面倒くさいことになると思うのだけれど?」
そういった瞬間環の方を見てみると、ぼりぼりしながら、ちらちらとこっちを見てくる。鏡夜はため息をつきながら環に話始める
「交換条件をつけるぞ?特殊記事の企画は、こちらで提示したものにする事。基本的に、インタビューは禁止。接客風景も、お客様にご迷惑札からアウトだ。皆もいいな?」
「「ま。鏡夜先輩と瑠々が言うなら」」
「いいよォ~~~」
皆のその言葉に、環ぱぁっと明るくなり、張り切り始めた。一方新聞部は
「そうですか…条件を出してきましたか。それは受け入れるしかありませんね。しかしこれで…まずは敵の布陣に足を踏み入れることができたわけです」
ホスト部
名門子女の集まる 桜蘭において 超Aクラスレベルの家柄と学力を誇る
美形集団(一部特例を除く) 現部長こと須王 環が 高等部入学時に突如として立ち上げた異色部は
瞬く間に女子生徒の羨望の的となり 運動部にも文化部にも属さず
顧問すらいない その特殊体制は 全生徒に衝撃を与えた
「校内における堂々とした恋愛詐欺まがいた中庭等の身勝手な改築。いくらトップ集団といえど、ここまでの傍若無人ぶりは須王の権力誇示に、他なりません。須王環は自分の力を在校生に見せつける為に、部を立ち上げたのでしょう」
「しかし、他生徒の抗議は大変まれですね」
「女子は一様に口が堅く、須王を知る男子も適当にはぐらかすばかりで…」
「先ほども見たでしょう。彼は一見『人当たりが良くお人よし』なバカキャラを演じているのです。須王環…恐らく相当の切れ者ですよ」
とんだ間違いを脳内に広げていく新聞部達。
「ヤツには必ず裏がある!!必ずや、一大スクープをモノにし新聞部の実力を学院中に知らしめてやりましょう!!」
「「はい!!」」
そんなこんなで、新聞部が、ホスト部に密着取材をしに来た。その一部始終は
「だーるーまーさーんーがーこーろーんーだっ………だーるーまーさーんーがーこーろーんーだっ」
ホスト部皆でだるまさんが転んだをしている。[#dn=2#]は微笑みながら見るだけである
「瑠々!なんで入んないんだ!一緒にやろう!そして、光!!馨!!今ちょっと動いただろう!!」
「「へーん動いてまっせ——ん!!」」
「鏡夜!!お前は一歩くらい動け!!」
「ぶ、部長…これは一体、何の光景でしょうか…」
「わ…私にわかるわけがないでしょう!!」
「ごめんなさいね…この遊びは、どうやら庶民の間に伝わるものらしくて…環がどうしてもやりたいというものだから…」
瑠々がそう困った顔をしながら言うと、環が何とも言えない嬉しそうな顔で話しかけてくる
「他にも、庶民の遊びにはお金を使わず、身一つで楽しめるものがたくさんあるのですよ」
「それが、うちの記事とどうつながって…「親しみやすさ!!」
「!?」
「新聞部のマイナスイメージを、払拭し再び読者をつかむ為には、執拗不可欠!!これぞまさに計算通り!!『庶民の遊びに興じるホスト部美男子達!!+超プリティマスコット美女!!』屋外で、春らしい背景も兼ね備えており、一面を飾るにぴったりな麗しさ!!」
環は脳内で、新聞記事を作り上げていくそして、キラキラした目をしながら話を続ける
「おまけに、一部の庶民も大喜びという夢のような企画なのだ!!」
「あらあら、楽しそうだね環」
「うぬ!瑠々、どうだ?どうなんだ?」
「…(あぁ、これは喜ぶべきなんだなきっと…)うん!ありがとうとても楽しいわ」
環は涙目で頬を染め喜びでいっぱいいっぱいになっている。そんなホスト部員に、新聞部は動揺を隠せない様子
「部長…まるで意味が分かりません。あの人、実はただのアホなんじゃ…」
「しっ静かに!!油断してはなりません!!恐らくこれは奴の手で…はっ」
「…」
「?」
その様子を瑠々とハルヒは見つめていたそんな二人に気が付き部長が言いながら近寄ってくる
「藤岡くんと中峰さん……でしたね、君たちは何故この部に?」
「はあ…ちょっとした不注意で」
「私は、皆と一緒にいたいだけです」
「そうですか…では、この部が『須王』の権力誇示の為にあるという噂は、御存知で…?」
「え…」
部長の言葉に、ハルヒと瑠々は目を丸くするが、瑠々がすぐに目つきを変える
「そんな噂!」
「「切ったっ!!!」」
怒りをあらわにしようとした瑠々と部長の間に双子がズビシと間に入る瑠々の手を引きその場から逃げる。瑠々はとっさの事だったが、ハルヒを引っ張ることは忘れていなかった。双子は逃げろーと声を上げると、モリとハニーも逃げる。環はそれに気づき怒りながら逃げている奴らに声を上げる
「こらっそこは切るところじゃないぞ!!こっちだこっち!!!」
環たちの遊びはばたばたする。だるまさんが転んだを突然やめたと思ったら、環は急に色鬼をやろうロ言い出す。色はゴールド。ハルヒは、さっきの言葉が忘れられず、色を探しながらいろいろと考える。ちゃっかりゴールドも探し当てながら。そんなハルヒの後ろから声が聞こえる
「ハ、ハルヒどうしましょう…ゴールドが見つからないっ」
「瑠々先輩!自分のベルトゴールドの部分有るので」
「ありがとう!もしかして、さっきの事考えてる?」
「え?」
「あんな噂信じないであげてね?それに、環たちの事はゆっくり知っていけばいい…わからないことがあったら私に聞けば何でも教えるわ」
「瑠々先輩…」
そんな話をしていると、瑠々は後ろから環が走ってきて手を引きながら走る。その時大きな声でハルヒに聞こえるように話しかける
「ハルヒ!ぼーっとするな走れ!!色鬼は強制終了で、今は『かくれんぼ』タイムだ。敗者は、ハニー先輩の新ワザの実験台だぞ!瑠々は俺がつれてく!」
「え!?瑠々先輩!」
「あっハルヒ―!私は大丈夫だから逃げて!!!」
環に連れ出され、飼育小屋の中に入り込む環たち
「環…飼育小屋って…」
「灯台下暗しというからな。ここなら以外に見つからんかもしれん」
「でも、ここで二人は少し狭くない?」
「?」
そういわれ、ふと瑠々の方を見ると、すごく近い位置に瑠々の上目使いの顔があった。かなり近いところに顔がある為、驚いた拍子に瑠々を押し倒す形になってしまった
「あっ…環…重いっ」
「っ//////////ごめんでも…身動きできなくて////////」
「ん…動かないで…もう…」
「/////////」
自分の下で少し苦しそうに頬を染める瑠々にどうしようもない気持ちになる環だった。ようやく身動きができるようになり、それぞれ床に座り込みながら会話をする。
「瑠々…」
「ん?」
「楽しかったか?」
「…ふふっそうだね!先輩たちの事があって、今こうできることがとても楽しい!ありがとう」
「///////////瑠々…そのっ(かっわいい//////)」
そんな和やかな二人とは裏腹に、新聞部は焦っているようだった。廊下を小走りし、新聞部へと向かっている
「まったく冗談じゃない!!彼の茶番には付き合いきれません!!部室に戻り記事を仕上げましょう!!」
「しかし部長!!証拠もないまま須王のゴシップなど、描くのは危険行為と―…」
「今は証拠がなくても、奴が尻尾を出さざるをえなくなる様な記事を書けばいいのです。しかし、毬が飛んできたのを利用して怪我の偽装までしたのは、とんだ無駄骨でしたね。とにかく、明日の一面に奴を陥れる記事を――…」
そう行き詰ったように話しながら部室の扉を開けると、そこには、光と薫が待ち構えていた
「ふーん」
「やっぱそーゆー事なんじゃん」
「ま、バレバレだったけどね」
「気づいてないのなんて殿くらいじゃん?あの人、自分の事には、とりわけニブイから」
「貴様ら…」
双子は部長を追い詰めるように話をする
「言っとくけど、うちの殿に手ぇ出したらただじゃ済まないよ?」
「常陸院はもちろん、うちの部全員の家を敵に回す事になるけど、覚悟あんの?」
「やはり、親の権力を利用して…その指示を出してるのが須王なんだな!?」
部長が慌てたようにそう尋ねると、出入り口の方からほかの部員が現れる
「違うよ~?タマちゃんはそーゆ―事しないよ?あのねぇ僕らはタマちゃんの事大好きだからねぇだから、タマちゃんいじめる人は、許さないの!!」
「「アホだけどネ」」
「彼の人柄のおかげで、情報網にも恵まれてますし?」
「それで?ここ数日の、おたくらの企みを録音させてもらった、デスクはどうしたらいいのかな?」
「「「ヒイイイイ」」」
新聞部の企みをつぶしたホスト部員たちは、ようやく瑠々と環を見つけ出した
「あータマちゃんるーちゃんみっけ—―」
「ちょっとちょっと!瑠々に近すぎ!殿離れてよ!」
「殿になんかされてない!?」
「何かしたんですか?環先輩……」
「なっ何もしてないから!」
そんなやり取りをしながら表に出る。そして、環は新聞部がいないことに気が付く
「あれ、新聞部は?」
「「あー急用で、取材中止だって」」
「何!?」
「これからは、マトモな記事書くとか、言ってたよ」
「廃部にはならなくて済むんじゃん?」
「?そ、そうか…」
部室に戻りながら、ハルヒは思った、そういえば須王というのはそんなにすごいものなのかハルヒは、瑠々に尋ねた
「え?須王?そうね…7名家のひとつだよ。金融業を古くからやってて、手広く扱ってるよ?ロワグランホテルとか聞いたことない?」
「TVとかで聞いたことあります」
「あとは…そうね一番わかりやすいのは、学校かな」
「え、どこの学校ですか?」
「「「「…………」」」」
ハルヒの問いかけに、光と馨、鏡夜と瑠々は一瞬固まるが、4人一緒に答える
「「「「桜蘭だよ」」」」
「おまえ、自分の学校の理事長名くらい覚えといた方がいーぞ」
「…そうか、よく考えるとハルヒ。お前は環の家の援助で入学できているようなもんじゃないか?感謝しておけよ?」
「あれ…ハルヒ本当にしらなかった?」
新学期早々
知らない方が 幸せ立った事を
知ってしまった ハルヒでした
ハルヒの明日はどっちだ!!
~ To be continued. ~