星空に想いを巡らせ
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「……そうだ、これ……書きそびれちゃった」
彦星から貰った短冊をまだ持っていた事を思い出し、それを手にして少し悩んだ後に願いを書き綴る。
他の短冊たちと一緒に笹の葉に飾り付けて満足気に見遣ると、ルシアはルーラストーンを取り出して自宅へと帰っていった。
「……エイト、城を出るって本当なの?」
「急にごめんね。でも、もう待っていられなくなっちゃって」
翌朝、自室で荷物を纏めているエイトを見遣りながらミーティアが小さく溜息を吐いた。
「ルシアさんに逢いに行くのね。でも、どうやって……?」
「なんとなくだけど……道筋が見えた気がしたんだ。だからまぁ、そのうち着くよ」
今朝、目を覚ました時は昨夜の出来事は夢だと思った。
けれど机の上に畳まれた浴衣をみてあれは現実だったのだと悟った。
その事を知って居ても経っても居られなくなった。
この世界とアストルティアの天は繋がっていたのだ。
それなら……。
「他の世界の人達もアストルティアに遊びに来てたりするみたいだから。僕は行けないって事はないと思って」
「そうなの?それじゃあ、ミーティアも行こうかしら」
「えっ……それは流石にトロデ王がダメって言うんじゃないかな」
「ふふふ、冗談よ。ミーティアがついて行ったらお邪魔虫だものね」
「久しぶりってルシアは喜ぶと思うけど」
「……気を付けてね、エイト。フられたらいつでも帰ってきて良いのよ?」
「善い報告と一緒に帰って来れる様頑張るよ」
ミーティアに見送られながら城を出たエイトは、また新たな旅路に着く。
辛い旅になるかもしれないし、何が起こるか分からない。
それでも、また君に逢えるなら。
星々の痕跡を辿りながら君の元へ急ごう。
君の姿を心に抱いて、どこまでも、どこまでも旅をしよう。
「ルシア、待っててね。必ずたどり着くから……」
「ヒコリン!ルシアさん、今年は何を願ってた?」
願いの綴られた短冊を手に取っていた彦星に織姫が問いかける。
彦星はルシアの書いた短冊を探し当て、そこに書かれた願いを目で追うと、穏やかに表情を緩める。
「オリリンの努力が実った願いだと思うよ」
「どれどれ……うんうん、良い感じじゃない!それにしても異世界の人と恋に落ちるなんて、なんか羨ましいなぁ。」
「でも、凄く大変だよ?僕達みたいになかなか逢えないし」
「ヒコリン、それよ!私はね、ルシアさんに私達みたいになって欲しくなかったの。頑張って世界護ってるんだもん、ちょっとくらいご褒美あげたっていいでしょ?」
「そうだね……流石僕のオリリン、なんて心優しいんだ……」
「ヒコリンだって優しいでしょ?大好き……」
星の拡がる空の元で、二つの影が一つに融け合う。
その傍で、人々の願いの綴られた無数の短冊が風に揺られていた。
縁結びの加護を得て、願いの種が芽吹き出す。
今日だけは自分の為に、願いを書いても良いよね?
『また、大切な貴方に出逢えますように』
fin.
☆あとがき☆
突発的に思いついたものなので、内容が無いよう(死)
七夕イベントは個人的にとっても思い入れがあるので
オリリン達に頑張って貰いました!(笑)
10要素強めですみません;
10未プレイの方の為に捕捉を入れておきますと
毎年七夕近くになるとゲーム内で七夕イベントが発生するのです。
その年によって内容が変わったり使いまわしだったりするのですが
天が曇ってて織姫に逢えないとか、大事な短冊が盗まれたとかで頭を抱えている彦星に協力し、無事に解決して織姫と再会、そしてイチャイチャを見せつけられるというイベントになってます(笑)
ここまで読んで下さってありがとうございました!