コネクト~想いの欠片~
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あの惨劇が起こった事で、私は旅人になった。
世界の色々な場所を見て、数多の出会いを経て。
それは私にとってかけがえのないものだし、要らなかったとは微塵も思ったことはない。
だけど、それでも。
心のどこかで、エテーネの村での平穏な日常が永遠に続く事を願っていた。
色んな場所を巡れなくても、繋がりを持てなくても。
たった一人の身内と、ずっと、共に暮らしていたかった。
でもそれはエイトもきっと同じだ。
ドルマゲスなんかがいなかったら、彼は彼の人生を謳歌していたのだろう。
どんなに理不尽な状況に立たされても、最大の危機に瀕しても、彼はそれでも前に進んでいく。
私も、そうでありたいと思う。
今のこの状況も、きっと未来へと繋がる鍵となっているに違いない。
「……早く、お姫様と王様を元に戻してあげようね」
「うん。その為にも……これからも力を貸してね、ルシア」
「私で良ければなんなりと!……なんてね!」
ちょっと照れくさくて、私は苦笑しつつエイトに背中を向けた。
すっかり元気を取り戻した私は宿へと踵を返す。
明るい未来を思い描きながら、みんなとの旅は続いていく。
『コネクト~閉ざされた刻~』に続く。