コネクト~わだかまり~
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程なくしてエイト達の方も戦闘が終わった。
この辺りの敵は彼等にとってもそこまでのものじゃないみたい。
「ルシア、大丈夫だった?」
こちらも戦闘になっていた事に気づいていたらしいエイトがそう声をかけてきた。
私はコクリと頷いて両手を広げて特に怪我もない事を伝える。
「そっか。流石だね」
「後ろは任せておいて。この辺りの敵なら一人でもなんとかできそう」
「頼りにしてるよ」
満面の笑みでそう言われて私はちょっとだけ照れくささを覚えたけれど、こちらも笑顔で返しておいた。
それから割と頻繁に戦闘に突入した。
みんな結構消耗しているらしくて、日が暮れ始めた頃には疲労の色が見え始めていた。
私はまだまだ戦えるけど、久しぶりに長距離を移動したせいで少し足が痛い、くらいだった。
移動はずっとドルボードだったからなぁ……こんなところで衰えを感じる事になるなんて。
「もうっ!鬱陶しいわね!またなの!?」
ゼシカのそんな声が聞こえてきた。
どうやらまた魔物と遭遇してしまったらしい。
いくら弱い敵とは言え、こう幾度も戦闘になると流石に疲れる。
しかも個体数が多いから余計に大変そう。
でもだからと言って、私は介入はしない。
後方で彼等の戦いを見守っている。
危なくなったら助ければいいかな、くらいに思っていた。
その判断が後々大問題に発足してしまうなんて、今はまだ知る由も無かった。
なんとか夜になる前にマイエラ修道院にたどり着けた。
一応施設内の人達から話を聞いておこうとみんなで手分けして情報収集をしていたのだけど……。
「なんだお前達は?」
エイトがなんだか柄の悪い二人組に絡まれてるのが見えた。
多分、ここを護ってる人たちだ思うのだけど……
これは流石に感じが悪いと、私もそちらに駆け寄る。
「この奥に入って何をするつもりだ?」
「何って、話が聞きたいだけですけど?」
ゼシカが腕を組んで相手を睨みつけている。
こっちも疲れてそれなりに苛立っているから、穏便に話を進めるのは無理かも……。
「あのっ、私達は決して怪しいものではなくて……!」
私が間に割って入ると、二人組は私の全身を確認した後に顔を見合わせた。
「なんだお前は、身売りか?」
「み、身売り……?」
改めて自分の姿を見てみると確かに少し露出の多い服装かもしれないけれど、身売りって……
そ、そんな風に見える?
「生憎だがここではそう言った者は受け入れていない。他所へ行くんだな!」
「なっ……失礼な!そもそも私はそんなんじゃなくて!」
反論していると、二人組のうち一人に肩を突き飛ばされる。
一瞬よろめいた私をエイトが支えてくれた。
「暴力なんて最低よ!」
ゼシカがもう勘弁ならない、といった様子で相手に詰め寄る。
もうだめかもしれないと思った刹那、急に二階の窓が開かれてその場を一括する声が聞こえた。