旅立ち
その日。
子爵家の長女だったグイネアに、1通の手紙が届いた。
封を切った彼女は、スーツケースに下着と僅かな日常品だけ詰め込んで家を飛び出した。
この日のために書き記してた手紙は机の上に、『予定通り』置いた。
時刻は夕暮れ。行き交う人々が渦巻いた駅のホーム。一体ずつ、色が異なる鯨が何頭も行儀良くならんでいる。
この星の主流である鯨船。空を飛ぶ船。
その内の一頭、隣国『グラスランド王国』の辺境領『ヴィヴァルディア』へ向かう鯨に乗り込んだグイネアは、シェルンを取り出した。
シェルンは雲の隙間に隠れている貝で、個体によって色が違う。グイネアが持っているのは淡い桃色から純白の階調。
シェルンは空気中の僅かな電磁波を利用し仲間同士で更新をする。
それを利用した通信機は、ツガイのシェルンならばより鮮明に音声を届けられ、通信距離も伸びる。
グイネアのシェルンもツガイで、片方は恋人であるアルトゥアが持っている。
二枚貝を開くとふわふわとした雲の中から柔らかい触手が伸びる。
この触手が電磁波を送受信し、貝の中の雲に集めて音に変える。
貝の信号では言葉が分からないため、この雲には音声変換の魔法がかけられている。
『グイネア?船には乗れましたか?』
「乗ったわ」
『甲板に、マーサが居るから、そこで落ち合って、部屋に来て欲しい』
「わかったわ」
『すまない。グイネア、本当なら今ごろ』
久しぶりに聞く愛しい恋人の声は、なんとも情けなく、弱々しい謝罪を切り出すため、グイネアは食いつくように言葉を遮った。
「やめて、やめてよ。これからヴィヴァルディアで楽しい生活が待ってるの。私はとても楽しみにしているのよ。だから、ね?」
今日は、アルトゥアとグイネアの婚姻式の日。
準備は万端。聖堂には昨日のうちにグイネアが好きなリリーの花が、飾られた報告も受けていた。
リリーの花言葉は『真の心』
真っ白で大ぶりな花が飾られた聖堂の光景を、頭の中で掻き消した。
今ごろ、自分たちの家では家族が目を覚まし、机に置いてきた手紙を読んでいる頃。それが申し訳なく、頭の中から消し去るのが一番だった。
式は無くとも、2人は数日前、皇帝陛下に認められて既に夫婦になったのだ。
未練など微塵もない。
「それでも、この道を選んだのは私なの。兎に角、この話はもう絶対おしまい。後で部屋で落ち合いましょう」
優しいグイネアの夫となった人は、考えを飲み込み『わかった』と答えた。
グイネアはシェルンを閉じ、甲板に向かった。
ちょうど鯨船は浮き上がった所で、たくさんの人が、見送る人と名残惜しそうに手を振り合っていた。
グイネアはこの国の子爵令嬢。だった。
今日からは公爵夫人。
19年間育ったウォルタ王国の首都、アランティエルが小さくなるのを横目に、マーサを探して甲板に出た。
人を隠すなら森。
人で溢れた機会を逃さないよう、マーサを探す。
予定通り、マーサは目立たない市民の服装に、目印にしていた時代遅れであるワカメスカーフを頭に巻いていたので、うまく落ち合えた。
時代遅れでも、マーサの年齢を考慮すると、他の者からは目印だと気づかれない。
マーサは、この星の国を束ねる聖国ルナの乳母だった。
かつては現聖王の有能な乳母で、聖王が成人された後、このウォルタ王国に下賜された。
ウォルタ国、現国王王弟である公爵の後継者、アルトゥアが、ちょうど生まれたばかりだったので、彼の乳母となった。
今はもう、乳母を引退し公爵家で余生を送っていた。
「グイネア様。さぁ、部屋へご案内致しましょう」
「ありがとう、マーサ」
マーサはグイネアと共に船室に入ると、一言も話さず、下降したり上昇したり、右往左往。
まるで迷っているかのように歩き回り、ようやく立ち止まったのは人気のない廊下。
すると突然、扉を開けて吸い込まれるようにグイネアを引っ張り込んだ。
船室は魔法がかかっているので、狭い廊下の両側には扉があるが奥行きはない。
けれど中に入ると空間魔法により、部屋はとても広かった。
入るとそこはリビングで、中央にローテーブルがあり、向き合ってソファが置かれていた。
愛しい人はソファで足を組み、紅茶を片手にゆっくりと振り返った。
「心配してたよ。見つからなかったかい?」
「アルトゥア様、今のところ追っ手はないようです」
『アルトゥア・ルナ・ウォルティア・ランカスター』
その名に相応しい程、彼は優雅にカップを置き、立ち上がるとグイネアの側にやってきて膝跨いた。
「ようこそ、我が妻、グイネア」
グイネアの手を取り、手の甲に唇を寄せると、今度は立ち上がりグイネアを抱きしめた。
「無事で良かった。計画の中で一番緊張したよ」
抱きしめられて、ホッと胸を撫で下ろす自分に、グイネアは我に返った。
「大袈裟よ。それに旅は始まったばかりだわ」
腕の中でもがく妻を見下ろすと、愛おしい妻の膨れ面に笑みが溢れた。
「それもそうだね」
そうは言いつつも、皇帝陛下へ謁見して以来顔を合わせていない二人は、ひとしきり再会を喜んだ。
「それでその、元気なの?」
「今は眠っている。『フィンクス』と『メト』が側についてくれている。会ってみるかい?」
『フィンクス』と『メト』はアルトゥアの側近でシュセプ獣人だった。
シュセプ獣人が獣に戻ると、金色のたて髪が美しい雄々しい姿となる。
フィンクスはアルトゥアが幼少期に出会って以来、アルトゥアの兄のような存在だった。
背が高く、体格も良い。
額に一本のツノを持ち、獣の名残を持つたて髪のような金色の髪は、ふんわりとボリュームがあり、肩まで伸びている。
眼光も鋭い橙色。
一方メトは細身の戦士。ルビー色の短い髪に橙色の眼光。お淑やかなツノが一本。
筋力が付きにくい体質であったが、逆手にとったた戦力で、側近まで上り詰めた天才戦士。
シュセプ獣人では珍しいらしい。
「会いたいわ」
グイネアは期待に胸を躍らせ、アルトゥアの案内で二重で魔法がかけられた扉の前に立った。
アルトゥアが解除魔法を唱えて中に入ると、そこには小さな赤ん坊のベッドが一つ。
ベッドを覗き込んで、グイネアは息を飲んだ。
それと同時に目頭が熱くなるのを感じると同時にそれは零れ落ち、止まることを知らなかった。
そんなグイネアの肩を抱いたアルトゥアは、小さな声で呟いた。
「言葉も理解しているし、目も耳も優れている。だから封印するしか無かった」
ベッドの中の赤ん坊は足枷をつけ、口と鼻以外は魔法のかかった布で覆われていた。
「私の力だけではこれが精一杯だが、これから少しずつ、みんなの力を借りて封印すれば、普通の子どもと変わらなくなる」
いや、と言って、アルトゥアは息を吸い力強く言った。
「変わらない生活をさせてみせるよ」
涙が止まらなかったグイネアも、力強いアルトゥアの言葉に、嘆かないよう、自分を奮い立たせた。
「そうね、絶対に幸せにしてみせるわ」
ベッドの中の赤ん坊は、『リルル』
現聖王の2番目の子で『忌子』だった。
『忌子』とは、『世界を陥れる者』を意味していた。
その為、リルルの処刑は『今日』行われた。
聖王は自身の子の処刑に納得がいかず、リルルが生きる道を模索していた。
自分の子を守るため、考えついたのが、アルトゥアに託すことだった。
その計画を秘密裏に実行するチャンスが今日だったのだ。
マーサを通じて連れ出されたこの赤ん坊は、こうして、ヴィヴァルディアに降り立ち、郊外の森付近で、アルトゥア、グイネア、マーサの3人と、ひっそりと生活を始めたのだった。
その生活はとても穏やかだった。
家は街からも近くの村からも遠く、誰も近寄らない『迷いの森』の直ぐそばに建てた。
何かあれば迷いの森に逃げ込めるし、迷いの森には薬草が豊富なので、病気や日々の食物にも困らない。
穀物に畑を作って、庭に、グイネアが好きな花を植えた。
『コクーン』という動物を飼育して、ミルクやチーズを作る。
魔物は大きく2種類に分かれる。
一つは知性や感情を持つ魔物と、知性も感情も無く、ただ本能に生きる魔物。
後者はよく食卓に並んで生きる糧となるので、アルトゥアは狩に出かけて、主にコカトリスという大きな鳥を取ってきた。
肉は燻製や凍らせて保存して、革は衣服に使い、骨は家具の骨組みに使ったり、爪は刃物になる。
子爵家での生活とは一変、毎日忙しくても、愛するアルトゥアと生きている実感を得ながら生活していたグイネアにとって、この生活は幸せに満ちていた。
この生活は、学生の頃からの夢で、公爵家のアルトゥアと結婚出来たとしても、お互い、こんな生活は到底出来なかった筈だった。
ある時、アルトゥアからの相談があった日、グイネアは一冊の書籍を取り出した。
そこには学生時代、アルトゥアと一緒に描いた夢物語の本。
その物語をアルトゥアは覚えていてくれて、「一時かもしれないが、主人公になってみる気が今もあるか?」と聞かれた。
グイネアは覚えていてくれた事や、夢を叶える為の準備を進めていてくれた事への嬉しさのに、二つ返事で答えた。
その時の事をよく思い出しては、しあわせを噛み締める日々が愛おしいものになっていったのだった。
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子爵家の長女だったグイネアに、1通の手紙が届いた。
封を切った彼女は、スーツケースに下着と僅かな日常品だけ詰め込んで家を飛び出した。
この日のために書き記してた手紙は机の上に、『予定通り』置いた。
時刻は夕暮れ。行き交う人々が渦巻いた駅のホーム。一体ずつ、色が異なる鯨が何頭も行儀良くならんでいる。
この星の主流である鯨船。空を飛ぶ船。
その内の一頭、隣国『グラスランド王国』の辺境領『ヴィヴァルディア』へ向かう鯨に乗り込んだグイネアは、シェルンを取り出した。
シェルンは雲の隙間に隠れている貝で、個体によって色が違う。グイネアが持っているのは淡い桃色から純白の階調。
シェルンは空気中の僅かな電磁波を利用し仲間同士で更新をする。
それを利用した通信機は、ツガイのシェルンならばより鮮明に音声を届けられ、通信距離も伸びる。
グイネアのシェルンもツガイで、片方は恋人であるアルトゥアが持っている。
二枚貝を開くとふわふわとした雲の中から柔らかい触手が伸びる。
この触手が電磁波を送受信し、貝の中の雲に集めて音に変える。
貝の信号では言葉が分からないため、この雲には音声変換の魔法がかけられている。
『グイネア?船には乗れましたか?』
「乗ったわ」
『甲板に、マーサが居るから、そこで落ち合って、部屋に来て欲しい』
「わかったわ」
『すまない。グイネア、本当なら今ごろ』
久しぶりに聞く愛しい恋人の声は、なんとも情けなく、弱々しい謝罪を切り出すため、グイネアは食いつくように言葉を遮った。
「やめて、やめてよ。これからヴィヴァルディアで楽しい生活が待ってるの。私はとても楽しみにしているのよ。だから、ね?」
今日は、アルトゥアとグイネアの婚姻式の日。
準備は万端。聖堂には昨日のうちにグイネアが好きなリリーの花が、飾られた報告も受けていた。
リリーの花言葉は『真の心』
真っ白で大ぶりな花が飾られた聖堂の光景を、頭の中で掻き消した。
今ごろ、自分たちの家では家族が目を覚まし、机に置いてきた手紙を読んでいる頃。それが申し訳なく、頭の中から消し去るのが一番だった。
式は無くとも、2人は数日前、皇帝陛下に認められて既に夫婦になったのだ。
未練など微塵もない。
「それでも、この道を選んだのは私なの。兎に角、この話はもう絶対おしまい。後で部屋で落ち合いましょう」
優しいグイネアの夫となった人は、考えを飲み込み『わかった』と答えた。
グイネアはシェルンを閉じ、甲板に向かった。
ちょうど鯨船は浮き上がった所で、たくさんの人が、見送る人と名残惜しそうに手を振り合っていた。
グイネアはこの国の子爵令嬢。だった。
今日からは公爵夫人。
19年間育ったウォルタ王国の首都、アランティエルが小さくなるのを横目に、マーサを探して甲板に出た。
人を隠すなら森。
人で溢れた機会を逃さないよう、マーサを探す。
予定通り、マーサは目立たない市民の服装に、目印にしていた時代遅れであるワカメスカーフを頭に巻いていたので、うまく落ち合えた。
時代遅れでも、マーサの年齢を考慮すると、他の者からは目印だと気づかれない。
マーサは、この星の国を束ねる聖国ルナの乳母だった。
かつては現聖王の有能な乳母で、聖王が成人された後、このウォルタ王国に下賜された。
ウォルタ国、現国王王弟である公爵の後継者、アルトゥアが、ちょうど生まれたばかりだったので、彼の乳母となった。
今はもう、乳母を引退し公爵家で余生を送っていた。
「グイネア様。さぁ、部屋へご案内致しましょう」
「ありがとう、マーサ」
マーサはグイネアと共に船室に入ると、一言も話さず、下降したり上昇したり、右往左往。
まるで迷っているかのように歩き回り、ようやく立ち止まったのは人気のない廊下。
すると突然、扉を開けて吸い込まれるようにグイネアを引っ張り込んだ。
船室は魔法がかかっているので、狭い廊下の両側には扉があるが奥行きはない。
けれど中に入ると空間魔法により、部屋はとても広かった。
入るとそこはリビングで、中央にローテーブルがあり、向き合ってソファが置かれていた。
愛しい人はソファで足を組み、紅茶を片手にゆっくりと振り返った。
「心配してたよ。見つからなかったかい?」
「アルトゥア様、今のところ追っ手はないようです」
『アルトゥア・ルナ・ウォルティア・ランカスター』
その名に相応しい程、彼は優雅にカップを置き、立ち上がるとグイネアの側にやってきて膝跨いた。
「ようこそ、我が妻、グイネア」
グイネアの手を取り、手の甲に唇を寄せると、今度は立ち上がりグイネアを抱きしめた。
「無事で良かった。計画の中で一番緊張したよ」
抱きしめられて、ホッと胸を撫で下ろす自分に、グイネアは我に返った。
「大袈裟よ。それに旅は始まったばかりだわ」
腕の中でもがく妻を見下ろすと、愛おしい妻の膨れ面に笑みが溢れた。
「それもそうだね」
そうは言いつつも、皇帝陛下へ謁見して以来顔を合わせていない二人は、ひとしきり再会を喜んだ。
「それでその、元気なの?」
「今は眠っている。『フィンクス』と『メト』が側についてくれている。会ってみるかい?」
『フィンクス』と『メト』はアルトゥアの側近でシュセプ獣人だった。
シュセプ獣人が獣に戻ると、金色のたて髪が美しい雄々しい姿となる。
フィンクスはアルトゥアが幼少期に出会って以来、アルトゥアの兄のような存在だった。
背が高く、体格も良い。
額に一本のツノを持ち、獣の名残を持つたて髪のような金色の髪は、ふんわりとボリュームがあり、肩まで伸びている。
眼光も鋭い橙色。
一方メトは細身の戦士。ルビー色の短い髪に橙色の眼光。お淑やかなツノが一本。
筋力が付きにくい体質であったが、逆手にとったた戦力で、側近まで上り詰めた天才戦士。
シュセプ獣人では珍しいらしい。
「会いたいわ」
グイネアは期待に胸を躍らせ、アルトゥアの案内で二重で魔法がかけられた扉の前に立った。
アルトゥアが解除魔法を唱えて中に入ると、そこには小さな赤ん坊のベッドが一つ。
ベッドを覗き込んで、グイネアは息を飲んだ。
それと同時に目頭が熱くなるのを感じると同時にそれは零れ落ち、止まることを知らなかった。
そんなグイネアの肩を抱いたアルトゥアは、小さな声で呟いた。
「言葉も理解しているし、目も耳も優れている。だから封印するしか無かった」
ベッドの中の赤ん坊は足枷をつけ、口と鼻以外は魔法のかかった布で覆われていた。
「私の力だけではこれが精一杯だが、これから少しずつ、みんなの力を借りて封印すれば、普通の子どもと変わらなくなる」
いや、と言って、アルトゥアは息を吸い力強く言った。
「変わらない生活をさせてみせるよ」
涙が止まらなかったグイネアも、力強いアルトゥアの言葉に、嘆かないよう、自分を奮い立たせた。
「そうね、絶対に幸せにしてみせるわ」
ベッドの中の赤ん坊は、『リルル』
現聖王の2番目の子で『忌子』だった。
『忌子』とは、『世界を陥れる者』を意味していた。
その為、リルルの処刑は『今日』行われた。
聖王は自身の子の処刑に納得がいかず、リルルが生きる道を模索していた。
自分の子を守るため、考えついたのが、アルトゥアに託すことだった。
その計画を秘密裏に実行するチャンスが今日だったのだ。
マーサを通じて連れ出されたこの赤ん坊は、こうして、ヴィヴァルディアに降り立ち、郊外の森付近で、アルトゥア、グイネア、マーサの3人と、ひっそりと生活を始めたのだった。
その生活はとても穏やかだった。
家は街からも近くの村からも遠く、誰も近寄らない『迷いの森』の直ぐそばに建てた。
何かあれば迷いの森に逃げ込めるし、迷いの森には薬草が豊富なので、病気や日々の食物にも困らない。
穀物に畑を作って、庭に、グイネアが好きな花を植えた。
『コクーン』という動物を飼育して、ミルクやチーズを作る。
魔物は大きく2種類に分かれる。
一つは知性や感情を持つ魔物と、知性も感情も無く、ただ本能に生きる魔物。
後者はよく食卓に並んで生きる糧となるので、アルトゥアは狩に出かけて、主にコカトリスという大きな鳥を取ってきた。
肉は燻製や凍らせて保存して、革は衣服に使い、骨は家具の骨組みに使ったり、爪は刃物になる。
子爵家での生活とは一変、毎日忙しくても、愛するアルトゥアと生きている実感を得ながら生活していたグイネアにとって、この生活は幸せに満ちていた。
この生活は、学生の頃からの夢で、公爵家のアルトゥアと結婚出来たとしても、お互い、こんな生活は到底出来なかった筈だった。
ある時、アルトゥアからの相談があった日、グイネアは一冊の書籍を取り出した。
そこには学生時代、アルトゥアと一緒に描いた夢物語の本。
その物語をアルトゥアは覚えていてくれて、「一時かもしれないが、主人公になってみる気が今もあるか?」と聞かれた。
グイネアは覚えていてくれた事や、夢を叶える為の準備を進めていてくれた事への嬉しさのに、二つ返事で答えた。
その時の事をよく思い出しては、しあわせを噛み締める日々が愛おしいものになっていったのだった。
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